
ロゴ制作・ロゴデザインを依頼するならsynchlogo(シンクロゴ)
COLUMN
ロゴデザインを依頼する上でまず最初に気になるのは、やはり制作費用や作成料金といったコストのことではないでしょうか。しかしロゴを作る機会は起業や開店など一生に1度あるかないかのことであるため、人に制作を依頼をするのは初めてという方がほとんどです。そのため制作に必要な費用や料金がどのくらいの相場なのか見当がつかず、予算内でおさまるか心配だという声をよく聞きます。
また現在ロゴ制作に必要な費用や料金は「数千円~数十万円」と言われており、相場の幅が広過ぎて適正価格がよく分からないという状況になっています。これでは依頼する方もどの程度予算を準備すれば良いか分からないのではないかと思います。
そこでこのコラムでは、ロゴデザインの相場の実態を分析し、制作費・作成料金の正しい見方を解説することで、良いロゴを相場より安く作る方法を発注者のみなさまに見つけていってもらいたいと考えております。
【目次】
グラフィックデザインとは、ロゴ、名刺、チラシ、パンフレット、ポスター、パッケージなど、主に広告やビジネスをサポートする制作物のデザインを請け負う職業です。その中でも、ロゴは特にデザインするのが難しいものとして扱われていました。なぜならロゴは他の制作物にはない、
・使用する目的が多方面にわたる
・強い差別化や唯一性が求められる
・「機能性」と「デザイン自由度」に絶妙なバランスが求められる
という特徴があるからです。熟練デザイナーでも、いまだに「ロゴだけはやりたくない」と言う方がいると聞きます。
そんな理由から、一昔前はロゴデザインを積極的にやろうとするデザイナーはあまり多くなく、そのためロゴ制作費・作成料金の相場は高くて当たり前とされていました。またデザイナー界隈では、「ロゴが出来ればどんなデザインでもできる」と言われるほど、ロゴはハイレベルなスキルや経験が必要とされていたのです。
では、やりたがる人が少なかったその頃、ロゴ制作はどのくらいの費用・料金だったかと言うと、最も高額な場合百万円近くになることも珍しくありませんでした。
ただしそれほど高額なのは、業務内容が単にロゴを作るだけではなく、ロゴ制作の前段階にある「ブランディング」をしっかり行うことも含まれていたからです。「ブランディング」とは、同じジャンルやカテゴリーでの差別化を図るために、商品やサービスを意図的かつ戦略的に「ブランド化」していくことを指します。
企業が社運をかけて発表する商品やサービスのような大掛かりなものですと、競合他社の調査や研究、流行やトレンドのチェック、世の中のニーズの把握や今後の展開の予測などを徹底的に行い、どのようなデザイン方針を慎重に決めていきます。そしてそのデザイン方針に基づいてロゴは作られていく訳ですが、作る案の数も桁外れで、時には数百案作ることもあるのです。
もちろん当時のロゴデザイン全てがそういった作り方をしていた訳ではないですが、広告・宣伝におけるロゴの位置付けは、今と比較にならないほど重要度が高かったことは間違いありません。なぜなら、ネットや動画、SNSなど、PRできる媒体が今のようにたくさんある訳ではなかったからです。ですのでロゴは気軽に作れるものではなく、しっかり手間暇をかけて作るのがスタンダードで、制作費・作成料金も「高くて当たり前」とされていたのです。
そんな「高くて当たり前」とされていたロゴ制作ですが、近年はクラウドソーシングやスキルマーケットの登場により、なんと数千円という金額で請け負う人が現れ始めたのです。
クラウドソーシングやスキルマーケットの中身については後ほど詳しく説明いたしますが、これらの登場により依頼者と制作者のマッチングが驚くほど容易になり、これまであまり表に出ていなかった「安くロゴを作りたい」という人と出会う環境が整えられ、そうした依頼者をターゲットにした経験の浅いデザイナーがロゴ制作業界へ一気に参入してきたのです。
専門色が色濃い、職人的デザイナーでなければできないという認識だったロゴ制作ですが、こうした環境の変化によって、今では「ロゴはデザイナー初学者が取り組むのにちょうど良い題材」という間違った認識がなされることもしばしば見られるようになってきました。安い受注額を提示していれば実案件で実践的な練習ができると考え、数千円という破格の料金設定を躊躇なく行う経験の浅いデザイナーが続々と現れ始めたのです。
こうして高くて当たり前だったロゴ制作は、下は数千円、上は数十万円という高低差ある相場環境へと変わり、適正価格や手頃な価格を見出すのが困難な状況になってしまったのです。
クラウドソーシング・スキルマーケットの登場により価格破壊が起きたロゴ制作の相場環境ですが、単にそれらのサービスができただけではこうはなりません。そのサービスにマッチングする潜在的なニーズがあったからこそ価格破壊は起きたのです。
ロゴ制作が「高くて当たり前」の時代には、「安く作りたい」というニーズがあることはあまり認識されておらず、クラウドソーシングやスキルマーケットという受け皿の登場によって一気にそのニーズが表面化していったのです。
現在ニーズはさらに多様化し、それぞれのニーズに合わせる形で相場は大きく3つに分かれるようになりました。ここでは各相場の状況を一つずつ紹介していきたいと思います。
クラウドソーシング・スキルマーケットによって表面化したニーズの層で、多くは「とにかく安くロゴを作りたい」という、質よりも価格を重視した発注者が多い相場です。主に、起業や開業、開店したばかりの個人事業主や、趣味やボランティア、コミュニティ活動といった非営利活動でロゴを必要としている方などが多く見られます。
ではなぜ安くロゴを作りたいと考えるのかというと、個人事業主は起業や開業、開店時というタイミングでは、まだロゴを含む広告・宣伝費にかけるお金の余裕がないためです。また非営利活動を行う方にいたっては、そもそもそういった資金がなく、ロゴは個人の持ち出しで作らざるを得ないというのが理由だからです。
しかしロゴがないと様々なシーンで様にならない、格好がつかないことから、少ない予算でもロゴを作ってくれる人を何とか探し出そうとします。そうするとデザインの質にはあまりこだわっておられず、安くても形にしてくれる人を最優先に見つけようとする訳です。
実はこういったニーズは昔から一定数あったのですが、昔は今ほどデザイナーとの接点がなく、知り合うためには人づてで紹介してもらうしか方法がなかったのです。それが今や、主にインターネットを介して容易に発注者がデザイナーを直接探すことができるようになりました。そしてIoTやDXによって、コミュニケーションに関するテクノロジーがこれからさらに進化することを考えると、この相場におけるニーズは今後もより増えていくものと予想されています。
一方高い制作費・作成料金は昔からある相場で、そのほとんどは「とにかく良いロゴを作りたい」という、価格よりも質を重視した発注者が多い相場です。主に大企業や、ブランディングに対して意識の高い中小企業などが多く見られます。
そういった企業はロゴを作るための広告・宣伝費も潤沢で、プロジェクト全体の総予算からすると、この程度のロゴ制作費は微々たる扱いになることもあります。もちろんロゴの出来を重要視し、しっかりしたものを作るという意識はあるに違いないと思いますが、やはり予算的な余裕がなければロゴにそれだけのお金をかけることはできないものです。
しかし企業の広告・宣伝費は景気に大きく左右されるため、特に景気のあまり良くない近年はこういったニーズは徐々に減っている傾向にあります。そのため、この後に紹介する中間相場へ移行する企業も増えてきており、高い制作費をかけてロゴを作るのは特別なことになりつつあるのが現状です。
先に紹介した低相場と高相場の中間の価格帯で、「ある程度の質は必要だが、予算には上限がある」といった、質と価格のバランスを重視した発注者が多い相場です。主に、一般の中小企業や、ブランディングに対して意識の高い個人事業主などが多く見られます。
企業であれば、位の高い上長の決済が必要なほどの金額ではなく、一部署の責任者の決済で発注できる金額であることが多いため、「なぜその制作者に発注するのか」という理由付けもさほど必要ありません。また個人事業主にしても、開業・開店資金をしっかり確保している方であれば、出せない額ではないという価格帯です。
スタートアップやベンチャー企業を目指す起業が近年増えてきていることもあり、この相場でのロゴ制作は徐々に増えてきています。また個人事業レベルでのブランディングも重要視されつつあることから、今後さらにこの相場におけるニーズは増えるものと考えられます。
相場・ニーズ・発注者層のまとめ
相場 | ニーズ | 主な発注者 |
低相場 5,000円~30,000円程度 | ◆質よりも価格を重視 「とにかく安くロゴを作りたい」 | ・起業や開業、開店したばかりの個人事業主 ・趣味やボランティア、コミュニティ活動といった非営利活動でロゴを必要としている方 |
高相場 300,000円~1,000,000円程度 | ◆価格よりも質を重視 「とにかく良いロゴを作りたい」 | ・大企業 ・ブランディングに対して意識の高い中小企業 |
中間相場 30,000円~300,000円程度 | ◆質と価格のバランスを重視 「ある程度の質は必要だが、予算には上限がある」 | ・一般の中小企業 ・ブランディングに対して意識の高い個人事業主 |
ロゴ制作の依頼先を検索していると、最近では必ず、無料でロゴを作ることができるサービスを見かけるのではないでしょうか。普通に考えると無料で作るなど不可能だと考えるはずです。
実はこういった無料のロゴ作成サービスは、通常の制作とはそもそも仕組みが違うのです。少し詳しく説明すると、まず依頼者は専用のサイトにアクセスし、そこに準備されているシンボルマークのテンプレートから好きなデザインを選びます。そしてその選んだシンボルマークに、同じくテンプレートで準備してあるフォントから好きなものを選び、そのフォントを使って、依頼者自身がシンボルマークに加えたい文字列を配置していくのです。そうして出来上がったロゴはjpg等の画像で保存でき、それをダウンロードして入手するという仕組みになっています。
つまり、オリジナルのデザインでロゴが出来上がる訳ではなく、誰かと同じシンボルマークのロゴになってしまうことも当然あるという訳です。また、依頼者自身がサイト上で作業して作るため、制作側の人件費も一切発生していないのです。
このような仕組みによって無料がロゴを作る仕組みが実現されてはいますが、そのデザインクオリティは言うまでもなく大したことないものです。ですので、ちゃんとしたロゴを作りたいという方にとってはまったくもって無用のサービスだと言えるでしょう。
ロゴ制作におけるこの3つの相場ですが、それぞれの相場には、その発注者をターゲットに受注を狙う制作者がいます。クラウドソーシングやスキルマーケットが登場してしばらくは混乱していましたが、最近ようやく各相場においてしっかりしたロゴ提供体制が確立されつつあります。
・低相場|クラウドソーシング・スキルマーケット・フリーランスデザイナー
・高相場|制作会社・デザイン事務所
・中間相場|ロゴ制作専門サービス
クラウドソーシング・スキルマーケット・フリーランスデザイナーは低予算のクライアントをターゲットにしており、制作会社やデザイン事務所は潤沢な資金を持ったクライアントをターゲットにしています。ロゴ制作専門サービスは、その間の予算を持ったクライアントをターゲットにしております。
それではそれぞれの制作者について解説してまいりましょう。
低相場でロゴを提供しているのは、冒頭でも紹介したクラウドソーシングやスキルマーケットなどのマッチングサービス、また最近ではフリーランスで活動するデザイナーの動きも活発で、最安値だと5,000円~という金額でロゴを提供している人もいます。
まずクラウドソーシングですが、発注者自らが「コンペ方式」か「プロジェクト方式」のどちらかで制作依頼の登録をし、登録しているデザイナーが依頼内容に沿って提案するというサービスです。まずコンペ方式ですが、発注者が依頼内容と賞金、応募期間を設定し、複数の登録デザイナーからデザイン提案の応募を募るやり方です。発注者は応募された案の中から当選案を選び、そのロゴデザイン案が賞金と引き換えに納品されるという仕組みになっています。
一方プロジェクト方式は、依頼内容と希望の発注金額、納期を設定し、掲示板のようなところにそれを載せます。登録デザイナーはその依頼を見て応募する訳ですが、コンペ方式とは違い、応募するのはデザイン案ではなく、自己アピールと制作費の見積もり提案です。つまり入札に近いやり方といえるでしょう。そして発注者は応募された提案内容を見て制作者を決定します。決定後はクラウドソーシング内のメッセンジャー機能によって、通常の制作と同じ進め方でロゴが作られていきます。
次にスキルマーケットですが、登録者は提供できるスキルと受注金額を掲げて専用サイト上に出店し、発注者が発注先をその中から探して同じくサイト上から注文するという仕組みになっています。サイト上では、「ロゴ制作」というふうに、スキルのカテゴリーごとにページが分けられており、発注者は希望のカテゴリーのページを辿って発注先を探していくことになります。Amazonや楽天市場などのオンラインショップのスキル提供版ようなものと言えば分かりやすいでしょうか。
これらのサービスの特徴として挙げられるのが、登録デザイナー同士を競わせる競争原理を利用した仕組みとしているという点です。
クラウドソーシングは、コンペ方式はデザインで競わせており、プロジェクト方式は入札金額で競わせています。一方、スキルマーケットもカテゴリーごとに登録者の受注金額がサムネイルで表示されるようになっており、価格で競わせていることが分かります。
そしてどちらのサービスも安く作れるのというのが最大のメリットではありますが、デメリットは登録しているデザイナーの質が玉石混交であるという点です。登録者の多くは経験の浅いフリーランスのデザイナーで、仕事獲得の場、経験の場としてこれらのサービスを活用しています。ですのでクオリティの高い成果品が確実に手に入るとは言い難く、また登録者数も膨大なため、一握りしかいない本物のプロデザイナーを見つけるのは至難の業といえるでしょう。
そして、このクラウドソーシングやスキルマーケットに登録しているデザイナーのほとんどはフリーランスですが、そのフリーランスのデザイナーがこれらのサービスを抜け出し、SNSを駆使して直接仕事を獲得する動きも最近よく見られるようになってきました。SNSはフリーランスのデザイナーが営業活動をするのにうってつけのツールで、潜在顧客の目に留まるよう、自分のスキルや過去の実績を投稿・拡散するという方法で行っています。
巷では「ロゴデザイナー」を名乗るフリーランスデザイナーがSNS上で爆発的に増え、最近ではこちらもクラウドソーシングやスキルマーケット同様に玉石混交の状態になりつつあります。中には優秀なデザイナーもいるようですが、SNSは第三者の評価がないため、デザインに精通していない発注者がデザイナーの力量を測るのはやはり難しいと言わざるを得ません。
代表的なクラウドソーシング・スキルマーケット・フリーランスにおける制作料金の相場一覧
サービス名 | サービス種別 | ロゴ制作費・作成料金※ | 制作依頼の方式 |
ランサーズ | クラウドソーシング | 10,000円~30,000円 | コンペ・プロジェクト登録 |
クラウドワークス | クラウドソーシング | 10,000円~30,000円 | コンペ・プロジェクト登録 |
クラウディア | クラウドソーシング | 10,000円~30,000円 | コンペ・プロジェクト登録 |
ココナラ | スキルマーケット | 5,000円~30,000円 | 出店者の中から見つけて依頼 |
スキマ | スキルマーケット | 5,000円~30,000円 | 出店者の中から見つけて依頼 |
フリーランス | SNS等を活用 | 5,000円~30,000円 | SNS上で検索して依頼 |
デザイン事務所や制作会社は、「ロゴデザインはそんな簡単に出来るものではない」という従来の考え方を守っているところが多く、今なお高相場でしかロゴを提供していないという傾向が見られます。
もちろん高相場だからと言って、全ての事務所や会社が素晴らしいデザインを提供してくれるとは限りません。デザイン関係の賞を受賞している、著名なロゴの制作実績があるなど、高い実績を有しているところは確実に良いデザインを提供してくれますが、そうした実績がないところは全くの未知数です。またデザインは好みの問題なので、「良いデザイン」の提供はできても、「好みのデザイン」を柔軟に作ってくれるかどうかは分かりません。特に、作風で勝負している事務所や会社だと、依頼者の好みに合わせたデザインを提供してくれる可能性は低いかもしれないため注意が必要です。
そしてやはりネックなのは高額な制作費用で、デザイン事務所や制作会社に依頼すると安くても300,000円前後、高いと1,000,000円近くかかることも珍しくなく、クラウドソーシングやスキルマーケットの実に10倍以上という価格帯になります。作ったロゴを最大限に活用し、必ず長く使うという自信がある場合でないと、発注を躊躇ってしまいそうな金額ですので、よほどの予算がある場合を除いて、発注は慎重にならざるを得ないと思います。
また制作会社の場合、自社にデザイナーを抱えていないこともあり、実はデザイン事務所や個人のデザイナーに丸投げしていることもしばしばあります。そうするとデザインのクオリティは実際作る人の力量によってしまうため、制作費・作成料金に見合ったデザインが出てこない可能性もゼロではありません。
組織の規模と制作費・作成料金の相場一覧
組織の規模 | ロゴ制作費・作成料金※ | デザインの質について |
大手デザイン事務所 | 500,000円~700,000円 | 受賞歴などがあれば デザインはかなり期待できる |
中小デザイン事務所 | 300,000円~500,000円 | 受賞歴がなくとも著名な案件や有名企業との 取引があればデザインは期待できる |
大手制作会社 | 700,000円~1,000,000円 | 結局はデザイン事務所や個人のデザイナーに 外注していることも多い |
中小制作会社 | 500,000円~700,000円 | 結局はデザイン事務所や個人のデザイナーに 外注していることも多い |
デザイン事務所や制作会社ほど高くなく、程よく手が届く相場でロゴを提供しているのがロゴ制作専門サービスです。当サービスsynchlogoもこれに含まれますが、主にインターネット上でサービス展開がされており、デザインとは関係のない会社や個人が運営していることもあります。
ロゴ制作専門サービスでは、以下2つのどちらかの仕組みにてロゴ制作が行われています。
①所属するデザイナー陣から担当デザイナーを1人決めて制作にあたる
②所属するデザイナー陣から担当をデザイナーを数人選び、コンペ方式でデザイン案を作る
この所属デザイナーは、クラウドソーシング・スキルマーケットと同様フリーランスのデザイナーであることが多いのですが、一定のデザイン力を担保するために、ほとんどのサービスで所属時にデザイン審査が行われています。参考までにsynchlogoにおけるデザイン審査を紹介すると、仮想案件によるデザインテストを行うほか、「大企業もしくは公的機関のロゴ制作実績を有していること」を所属するための条件としています。
フリーランスのデザイナーの中には、下請け・孫請けとして大手広告代理店や制作会社から外注された仕事を中心に活動する、高いスキルや経験を持った人がたくさんいます。しかし元請会社との契約上、それらのロゴを自分の制作実績として公開できないことが多いため、彼らの存在は一般的にあまり知られていないのです。そういった隠れた実力者をパートナーに迎え、サービスとして展開しているのがこのロゴ制作専門サービスの特徴です。
なお制作費・作成料金は30,000円~300,000円ほどで、提案するロゴの数によって金額が前後しますが、手頃な金額が多く見られます。なお、提案後の追加修正費用、オリジナルデータ(aiファイル)のお渡し、著作権譲渡料、打ち合わせ費用、交通費などが別途やオプション料金となっていることもあるため、そのあたりは事前にしっかり見ておくと良いでしょう。
代表的なロゴ制作専門サービスのサービス内容
サービス名 | ロゴ制作費・作成料金※ | 無料提案 | 修正回数 | 別途・オプションについて |
ビズアップ | デザインプラン 3案 98,000円~ ブランディングプラン 6案 300,000円~ | あり (デザインプランのみ) | 5回まで無料 | ・1案追加:15,000円 ・著作権譲渡:100,000円 ・訪問:10,000円 |
LOGO市 | 2案 89,000円 | あり | 5回まで無料 | ・1案追加:18,000円 ・著作権譲渡証明書の発行:18,000円 |
コクリロゴ | 3案 38,000円 | あり | 2回まで無料 | ・追加修正:3,000円/回 |
みんロゴ | 5~7案 200,000円 | なし | 無制限で無料 | ・aiファイルのお渡し:無料 ・著作権譲渡:無料 ・打ち合わせ費:無料 |
synchlogo (当サービス) | 3案 59,800円 6案 79,600円 12案 119,200円 など | なし | 無制限で無料 | ・1案追加:6,600円 ・aiファイルのお渡し:無料 ・著作権譲渡:無料 ・打ち合わせ費:無料 |
synchlogoと他社・類似ロゴ制作専門サービスの制作費・作成料金内訳比較
他社 類似サービス | synchlogo | |
調査費 | 別途としている ところもある | 料金プランに含まれます |
デザイン料(提案数) | 料金プランによる 提案数は固定 | お客様ご自身で決められます (自由に提案数と金額を決めて頂けます) |
調整費・修正費 (提案後の追加修正) | 制限回数を超えると 追加費用が発生 | 無料 (大きな方針変更がなければ回数は無制限) |
オリジナルデータ (aiファイル)のお渡し | 別途が多い | 無料 |
著作権譲渡料 | 別途が多い | 無料 |
レギュレーション作成料 | 別途が多い | 別途 |
打ち合わせ費用 | 別途が多い | 無料 |
交通費 | 別途が多い | 無料 (東京全域、神奈川・埼玉・千葉の一部地域まで) |
ロゴ制作費・作成料金相場の実態について解説してきましたが、では実際その金額は高いのか安いのか、適正相場をどうやって判断すればよいか悩む人は少なくないと思います。
もちろん「このロゴには〇〇万円支払う価値がある」といった依頼者独自の価値観で判断するのも良いと思いますが、相場を客観的に見るには、作業単価からデザイナーの推定稼働時間を割り出して分析することをお勧めしたいと思います。なお、デザインにかかる費用のほどんどは人件費であるため、金額をそのまま稼働時間に置き換えるこのやり方は、イレギュラーな方法ではないことを先に述べておきます。
ロゴ制作費・作成料金÷デザイナーの作業単価=ロゴ制作に必要な時間(デザイナーの稼働時間)
上記の算出方法により、ロゴにどれくらいの手間がかけられているのかが分析でき、デザインに詳しくない人でも提示された制作費・作成料金が高いのか安いのか吟味しやすくなると思います。
ではまずデザイナーの作業単価を算出するところから始めます。
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サイト「doda」の調査によると、2022年におけるグラフィックデザイナーの平均年収は333万円となっています。これをもとに時給に換算してみましょう。
3,330,000円÷240日(1年当たりの労働日数)=13,875円/日
13,875円÷8時間(1日当たりの作業時間)=1,734円/時
ちなみに2022年における全職種での日本の平均年収は403万円(同じく「doda」調べ)となっており、これを時給に換算すると、
4,030,000円÷240日(1年当たりの労働日数)=16,791円/日
16,791円÷8時間(1日当たりの作業時間)=2,098円/時
となり、グラフィックデザイナーの作業単価は全職種平均の8割程度であることが分かると思います。
先ほどの3つの相場の価格をこの作業単価で割ると、それぞれの相場におけるデザイナーの推定稼働時間が算出できるようになります。
相場 | 主な制作者 | 価格相場(A) | 推定稼働時間(B) |
低相場 | クラウドソーシング スキルマーケット フリーランスデザイナー | 5,000円~30,000円 | 2.9時間~17.3時間 |
中間相場 | ロゴ制作専門サービス | 30,000円~300,000円 | 17.3時間~173.0時間 |
高相場 | デザイン事務所 制作会社 | 300,000円~1,000,000円 | 173.0時間~576.7時間 |
これだけ稼働時間に差がある訳ですから、検討内容の量や密度にもかなり違いがあることが直感的に感じられるため、安すぎる相場などは本当にきちんと検討するつもりがあるのかどうか心配になるのではないかと思います。
検証①:1万円以下でもちゃんとしたロゴは作れるか?
たとえばクラウドソーシングやスキルマーケットでは、1万円以下でロゴ制作を請け負うデザイナーがたくさんいます。しかしそれを見て、本当にその金額できちんとしたロゴを作ることができるのか?と疑問を持つ方は少なくないと思います。
では制作費1万円の場合、デザイナーの推定稼働時間はどれくらいか計算してみましょう。
10,000(円)÷1,734(円/時)=5.8(時間)
通常ロゴは、競合の調査、コンセプト検討、デザインの方向性検討など、様々な工程を経てようやく出来上がるものです。しかし1万円に相当するの5.8時間程度で、これらの検討・作業を全て行うことができるでしょうか?
5.8時間程度だと、思いつきのデザインでロゴを描き、成果品データをまとめる程度が限界だと思います。つまり1万円以下で作ったロゴは、とりあえず体裁だけ整えた程度のものだと分析することができるのです。
検証②:安価だけど大量の案で比較検討すれば良いロゴはできるのか?
最近、安価に大量の案を作るロゴ制作サービスが増えていますが、たとえば3万円で20案作るというサービスがあったとします。たくさんの案があった方が比較検討ができるため良いように思いますが、一方でひとつひとつの案を真剣にデザインしてくれるのかどうかについては心配になるところではないかと思います。
では先ほどと同様に、制作費3万円を、デザイナー推定稼働時間に換算してみましょう。
30,000(円)÷1,734(円/時)=17.3(時間)
競合の調査、コンセプト検討、デザインの方向性検討はどんなに短くても丸1日、つまり8時間程度はかかります。すると残る稼働時間は10時間程度しかない訳ですが、その時間で20案作るとなると、1案あたり30分しか時間がかけられないことになります。果たしてそれで良いロゴができるでしょうか?
このように、制作費から推定稼働時間を割り出すと、1案に対する「真剣度」も測れるようになるのです。
センスと閃きがあれば、短時間でも良いロゴは作れると考えている方もいるかもしれませんが、それにも限度があるのではないでしょうか。もちろん良いロゴに全てに膨大な時間がかかっているとは言い切れませんが、それでもコンセプトの検討やデザインの方向性吟味はきちんと行い、1案1案真剣に向き合うようにしていないと、少なくともちゃんとしたロゴを作ることはできないと思います。それらをやらずに作ったロゴは、いわゆる「安かろう悪かろう」のデザインだということが、この制作時間の推定による分析で分かったのではないかと思います。
こだわりを持ってロゴを作りたいと考えている方は、一度制作費と稼働時間を分析してみることをお勧めいたします。
「4.ロゴ制作費・作成料金相場の分析方法①(制作時間編)」の解説によると、検討の時間をかければかけるだけ良いロゴができる、という解釈になると思います。しかし、ただ時間をかければよいという訳ではなく、意味のない検討を無駄に繰り返しても結果には結びつくはずがなく、良いロゴを作るためにはその時間の使い方も重要になってくるのです。
では実際、ロゴとはどのような検討を積み重ねて作られているのでしょうか?
制作時間の少ない相場ではどんな検討が省かれ、逆に制作時間の多い相場ではどんな検討が行われているのか、ロゴ制作を発注する際にはきちんと知っておいた方がよいと思います。
発注者の中にはそもそもロゴがどのような過程を経て出来上がっているかご存じない方も多いのではないでしょうか。そこでここでは、一般的なロゴの制作の工程を紹介しつつ、検討内容が相場によってどのように異なっているのかを明らかにすることで、検討プロセスという視点でロゴ制作費・作成料金相場を分析できるようにしていきたいと思います。
まずは一般的なロゴ制作の工程を紹介していきたいと思います。
制作の手順とともに、各工程の検討・作業内容を解説してまいります。
【一般的なロゴ制作工程】
①ヒアリング
②調査
③コンセプト作成
④デザインの方向性検討
⑤デザイン提案の作成
⑥説明・プレゼンテーション
⑦デザインの修正や調整
⑧ロゴレギュレーション(使用ガイドライン)の作成
⑨納品データ作成
①ヒアリング
依頼者に質問し、ロゴデザインに必要な情報を収集する工程で、デザインのきっかけを掴むものとして欠かせないものです。ここで得られる情報の量と質が、後の「コンセプト作り」「デザインの方向性検討」の充実度にも影響してきます。
質問内容は案件の内容や性質にもよりますが、必ず行う質問は以下の通りです。
・概要
・エピソード
・特化ポイントや差別化ポイント
・名称の由来
・ロゴで誰にどんな印象を与えたいか
・希望するロゴの種類(ロゴマーク or ロゴタイプ)
・希望のデザインイメージ
・取り入れたいモチーフや形、色など
・ロゴの用途、使用シーンや環境
ヒアリングは通常対面もしくはオンライン会議による打ち合わせ形式で行われます。言葉にするのが難しいイメージ的な話や、議論によって初めて導き出される事柄など、顔を突き合わせなければ得られないものもたくさんあることから、メールやチャットといったテキスト形式のやり取りだけで済まさない方が良い結果が得られます。
②調査
同じ業種や業界など、同カテゴリーではどんなロゴが作られているかを調査する工程です。オリジナリティあるロゴをデザインし、競合との差別化を図ることを目的に行われます。
特に、ロゴの商標登録(図形商標)を予定している場合では、出願する前に商標登録されているロゴを調査する必要があります。それを怠り、仮に特許庁に登録が認められなかった場合は、また一からロゴを作り直さなければならなくなるので注意が必要です。
調査の方法としては、インターネットで検索するなどが一般的ですが、商標登録の予定がある場合は、一度仮案を作ってから図形商標のチェックを行います。図形商標のチェックは専門の知識が必要であることから、外部の図形調査会社に依頼した方が良い場合が多いです。
③コンセプト作成
ヒアリング・調査の結果を踏まえて、ロゴのデザインコンセプトを検討し、設定していく工程です。何を目的にデザインするか、何の課題に応えるデザインとするかなど、デザインの方向性を決めるきっかけ作りのためにも必要なも工程になります。
コンセプトは、「清潔感のあるデザイン」など具体的なデザインイメージを言語化する場合もあれば、「清潔さをアピール」など目的のみを示したフレーズにする場合もあります。それは、案件の内容や性質に合わせるようにすればよく、こうしなければいけないといったルールめいたものはありません。
大切なのは、発注者とデザイナーが「この方向に向かってデザインしていく」という意思統一が行えるものを作るということです。この段階ではまだ具体的な形や色が見えている訳ではないですが、何を目的にデザインするのか、ロゴを見てどんな風に感じてもらいたいかなどの共通認識を作るのがこの工程の一番の目的になります。
④デザインの方向性検討
設定したコンセプトを踏まえ、デザインの方向性を検討していく工程ですが、多くのデザイナーはラフスケッチなど、実際手を動かしながら検討することが多いです。
ひとつのコンセプトでも、表現の仕方によってデザインは異なるものをいくつも作ることができ、どの方向性のデザインが最も適しているか比較しながら検証するのがこの工程の目的です。ラフスケッチでそれを行うのは、短時間で多くの比較検証が行えるためで、手を動かしながら提案候補になりそうなデザインの方向性を探すことで、作業の効率化が図れているのです。
ですのでこの工程では、どれだけのデザインアイデアをひねり出すことができるかが大切になります。アイデアの数が出れば出るほど、比較検討が充実したものになるため、時間の許す限りじっくり検討するのが良いでしょう。
そしてこの段階でデザインの方向性をひとつに絞り込む必要はなく、特に優れている方向性をいくつかピックアップして、次の工程に移れればよいでしょう。
⑤デザイン提案の作成
検討したデザインの方向性をもとに、依頼者に提案するデザイン案を作成していくのがこの工程です。
ラフスケッチをもとにイラスト作成ソフト(Adobe Illustratorなど)でデザインを仕上げていく訳ですが、必ずしもスケッチ通りのデザインになるとは限りません。もちろんスケッチの制度が高い場合は、それをトレースしただけで仕上がることもありますが、仕上げている最中にも新たなアイデアが思い浮かび、ソフト上でデザインがブラッシュアップされていくことも珍しくないのです。
出来上がった提案デザインは、コンセプトやデザイン説明などとともに提案資料としてまとめていきます。それぞれの案件の内容や性質も踏まえ、提案したい内容が最も伝わる方法で資料は作成されていきます。
⑥説明・プレゼンテーション
作成した提案資料を使って、発注者にデザインや提案内容を発表・説明する工程です。
ヒアリング同様、対面もしくはオンライン会議で発表・説明を行うことが望ましいですが、発注者側のスタンスによっては資料のみを受け取るという場合ももちろんあります。
デザインや提案がいかに良くても、プレゼンテーションが上手くないと、内容が十分に伝わらないといったことも起こり得るのです。いくつもの工程を経て、ようやくお披露目をする訳ですから、ここまでの苦労が台無しにならないように準備することが大切になります。
⑦デザインの修正や調整
デザイナーのこだわりや、発注者の意見・感想を取り入れるなどして、デザインの完成度をより上げていくための工程です。イラスト作成ソフト上で修正・調整しますが、時には比較案をいくつか作り、最良のデザインを判断する場合もあります。
修正・調整するのは主にディテールや色で、この段階でデザインを大きく変えるようなことは行いません。もし変えるような事態になった場合は、③~⑤の工程に戻って再度デザイン提案を作り直すことになるでしょう。
修正・調整は、よりコンセプトに沿ったデザインになるように、またよりデザインの方向性が明確になるように進めていきます。デザイナーのこだわりが強く出る場面ですが、独りよがりなものにならないよう発注者の意見・感想にも耳を傾けるなど、この段階でもしっかりと対話しながら作っていくことが重要となります。
⑧ロゴレギュレーション(使用ガイドライン)の作成
レギュレーションとは使用ガイドラインのことで、ロゴが使用媒体にしっかりと映えるよう、余白の大きさや背景色といった使用環境を制限したり、サイズや色といった使用バリエーションを規定したりするものです。
また、制作したデザイナー以外の手によってロゴが編集されることがある場合、本来の意図とは異なる編集をされないようにしたいのであればレギュレーションは作っておいた方が良いでしょう。
ただし発注者がその意図を理解しているのであれば、編集のコントロールをすることは決して難しいことではないため、レギュレーションは必ずしも必要なものではないという考え方もあります。
⑨納品データ作成
ロゴは使用方法を想定し、様々なデータ形式で納品されます。大きさを変えたり、印刷物にレイアウトしたりなど、編集を伴う使い方をすることが多いため、編集可能な元データであるaiデータが最も必要とされるデータ形式です。
また発注者自身がパソコンで文章や資料を作成する際にロゴを使う時は、汎用的な
画像データがあると便利なため、jpgデータも納品されることが多いです。
さらに最近では、WebサイトやSNSなど、インターネット上でロゴを使用するケースも多くなってきたことから、背景が透過させられる画像形式であるpngデータが必要とされることも増えています。
そのほか、同じくインターネットで使用するファビコン用にsvgデータやicoデータが求められることもありますが、ケースとしては少ない方です。
しかしそれ以前に、発注者の中にはパソコンが使えない、データの取り扱いに詳しくない人もいます。そういった場合はロゴをどのように使うかを確認した上で、発注者の負担にならないような納品データの作り方をし、時にはデータの扱い方を一から説明するなどのサポートも必要になってくるでしょう。
次に、ロゴ制作費・作成料金の相場によって、各工程で行われている検討・作業の量や質がどれくらい違うのかを解説してまいります。
「4.ロゴ制作費・作成料金相場の分析方法①(制作時間編)」の解説と同様に、低相場・中間相場・高相場の各相場で比較することで、より各相場の実態が分析できるようになると思います。
①ヒアリング
中間相場・高相場のロゴ制作におけるヒアリング内容は一定水準の量や質が期待できます。その中でも高相場のロゴ制作では、かなりの時間をかけてヒアリングを行うことが多く、ヒアリングするのはデザイナーではなく、ディレクターと呼ばれる制作をマネジメントする立場の人間が、第三者的な立場で客観的に行うこともしばしばあります。
一方、低相場のロゴ制作におけるヒアリング内容は、短時間でロゴを仕上げようとするあまり、ロゴの形やデザインに直接関わるような質問しかしないことも見受けられます。たとえば、「ロゴの形は丸がいいですか?四角がいいですか?」といった、本来デザイナーが「④デザインの方向性検討」の工程で検討すべきような内容までも発注者に選ばせるような質問までしてしまうこともあるほどです。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△ | 〇 | ◎ |
②調査
中間相場・高相場のロゴ制作で行われる調査は、一通り大切なポイントを抑えた内容が期待できます。また、過去の実績が多いところは、扱ったことのある業界・業種によっては既知である場合もあるため、通常よりも深い調査内容となることがあるでしょう。
低相場のロゴ制作では、省力化をしようとするあまり、調査は全くやらないということも見受けられます。調査を怠ると、同業・同種のロゴのデザインと差別化が図れなくなり、最悪の場合、似通ったものが偶然できてしまうことも考えられるため、注意が必要です。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
×~△ | 〇~◎ | 〇~◎ |
③コンセプト作成
中間相場のロゴ制作では、発注者に寄り添いながら検討が行われ、的確なコンセプトを提案されることが期待できます。高相場の場合はそれに加え、発注者と制作者(ディレクター・デザイナー)が徹底的に議論を重ね、ロゴだけでなくブランド全体のコンセプトとしても通用するように考える場合もあります。
一方、低相場のロゴ制作では、コンセプトをきちんと立てるというケースはそれほど見られません。あったとしても取って付けたような、発注者の考えや想いに沿わない的外れなコンセプトとなっていることが多く、コンセプト本来の機能を有していないことばかりです。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
×~△ | 〇 | ◎ |
④デザインの方向性検討
中間相場のロゴ制作では、ラフスケッチ等で様々な角度から考え、トライ&エラーを繰り返しながらあるべきデザインの方向性を探っていくのがスタンダードです。高相場のロゴ制作では、それを複数のデザイナーで行うことがあるため、その検討は膨大な量となり、より相応しいデザインの方向性の獲得が期待できます。
低相場のロゴ制作でも、経験値のあるデザイナーであれば、時間をかけずとも培った勘とセンスで良いデザインの方向性が導き出される可能性はあります。しかしやはり検討時間が少ないと、どうしても的外れな方向性となりがちなため、過度に期待することはやめておいた方がよいでしょう。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△~〇 | 〇 | ◎ |
⑤デザイン提案の作成
低相場のロゴ制作では、作成したロゴデザインのみを資料化することが多く、説明文もデザインの特徴のみを示す程度にとどまることがほとんどです。ですので制作費・作成料金によっては、発注者が内容に物足りなさを感じることも少なくないのではないかと思います。
一方中間相場や高相場のロゴ制作では、作成したロゴだけではなく、そのロゴのコンセプトやデザインの特徴、そのデザインに至った理由の説明なども資料としてひとまとめに仕上げていくのが一般的です。なお高相場の場合は、それらの説明をストーリー仕立てにし、スライド等に仕上げることもあります。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△~〇 | 〇 | 〇~◎ |
⑥説明・プレゼンテーション
低相場のロゴ制作では、作成した資料をメール等で送付するのみで、口頭での説明は行わないことが多く見受けられます。
一方、中間相場・高相場のロゴ制作だと、基本的には打ち合わせにて、担当者へ提案資料の内容説明・プレゼンテーションを行うことが一般的です。
なお高相場のロゴ制作では、担当者にとどまらず、役員会議など意思決定者が集まる場でプレゼンテーションすることもあり得ます。そのような場でのプレゼンテーションでは、明確かつ簡潔な説明をすることが重要で、時にはその場の状況や雰囲気を読み取り、臨機応変に対応することも求められるため、入念な事前準備が必要となるのです。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△ | 〇 | 〇~◎ |
⑦デザインの修正や調整
低相場のロゴ制作では、修正や調整の回数に制限を設けていたり、修正・調整ごとに追加料金を請求したりするケースがほとんどで、お金を払わなければ完成度が高められないというのが実態です。
高相場のロゴ制作では、修正・調整の回数に制限などは設けておらず、基本的に発注者・デザイナーが共に納得いくまで対応が続けられます。
中間相場のロゴ制作ではサービスによって対応が分かれており、低相場と同様、回数制限をしているところもありますが、多くの場合制限は設けておらず、高相場と同様な対応となることは期待してよいと思います。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△~〇 | 〇~◎ | ◎ |
⑧ロゴレギュレーション(使用ガイドライン)の作成
レギュレーションはロゴ制作上必ずしも必要な成果品とは捉えられておらず、発注者が必要としているケースもさほど多くないのが実際のところです。また、むしろレギュレーションが使用上の「縛り」になってしまい、ロゴが自由に使えなくなるという懸念を発注者が感じていることも見受けられます。
しかし高相場のロゴ制作に限っては、その金額からして「レギュレーションくらい付いていないと」という雰囲気もあるため、ほぼ必ず成果品として納められています。
低相場のロゴ制作でレギュレーションまで作ることはまずありません。中間相場ではオプションとして別料金で作成するところはあります。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
× | △~〇 | ◎ |
⑨納品データ作成
納品データについての差は、高相場・中間相場・低相場の間でほとんどなく、まれに低相場でaiデータの譲渡をオプションとしていることがあるくらいです。それは、納品データは作るのにさほど時間がかからないため、ロゴ制作費・作成費用の相場にあまり影響していないからだと思われます。
低相場 | 中間相場 | 高相場 |
△~◎ | ◎ | ◎ |
デザイナーはセンスと閃きで商売しているのだから、短い制作時間でも良いロゴデザインはパッと思い浮かびそうなもの・・・と考える方もいると思います。もちろんそれができるデザイナーもいるかもしれませんが、一方でそういった検討に限界があることは、ここまでの解説でご理解頂けたのではないでしょうか。
ロゴをきちんと作ろうとすると時間がかかってしまうのは、閃いたデザインの正しさを証明する「理由」を探しながら作っているからです。何なく思い浮かんだロゴが仮に良いデザインをしていても、上記のような様々な工程を経て検証しなければ、発注者に「どうしてそのデザインが正解なのか」を説明することはできません。
理由が伴ったデザインの方が発注者は当然納得しますし、満足度の高さにも差が出ます。このように、案件に相応しい工程設定がなされているかどうかでロゴ制作費・作成料金相場を分析すると、良いロゴが作れる可能性はますます高まっていくでしょう。
ロゴ制作工程の量・質による相場間比較分析まとめ
低相場 | 中間相場 | 高相場 | |
①ヒアリング | △ | 〇 | ◎ |
②調査 | ×~△ | 〇~◎ | 〇~◎ |
③コンセプト作成 | ×~△ | 〇 | ◎ |
④デザインの方向性検討 | △~〇 | 〇 | ◎ |
⑤デザイン提案の作成 | △~〇 | 〇 | 〇~◎ |
⑥説明・プレゼンテーション | △ | 〇 | 〇~◎ |
⑦デザイン修正や調整 | △~〇 | 〇~◎ | ◎ |
⑧ロゴレギュレーションの作成 | × | △~〇 | ◎ |
⑨納品データ作成 | △~◎ | ◎ | ◎ |
相場を客観的に見る他の方法として、制作費・作成料金を「成果品の質」と照らし合わせて判断するという方も少なくないのではないでしょうか。たとえば同程度の制作費・作成料金の場合は、当然デザイン力の高い方を選ぶと思いますが、「金額は若干高いけれど、成果品の質はかなり期待ができる発注先」と「成果品の質はそこそこだけど、金額はかなり安い発注先」が候補に挙がった場合などは、どちらを選ぶべきか悩んでしまうのではないでしょうか。
こういった場面で客観的な判断をするには、金額に対してどれくらいの成果が出せるか、つまり「コストパフォーマンス」がどれだけ期待できるかという視点で分析していくことをお勧めしたいと思います。
では、コストパフォーマンス(コスパ)の良いロゴとはどのようなものなのでしょうか。
ロゴ制作におけるコスパとは、「この金額の割にカッコいいロゴができた」という主観的な評価の仕方ももちろん大切ですが、人によってはそれ以外の様々な評価の仕方もあると思います。ここでは客観的な評価の仕方にはどのようなものがあるかについて解説していきたいと思います。
◆制作費用÷ロゴの耐用年数
ロゴは長ければ10年、20年使い続けるものですから、その使用年数で制作費を割り、1日当たりの金額が安ければ安いほどコスパが良い、ということになるでしょう。
A:5万円で作ったロゴを5年使う → 5/5=1.0(万円/年)
B:10万円で作ったロゴを15年使う → 10/15=0.67(万円/年)
C:20万円で作ったロゴを25年使う → 20/25=0.8(万円/年)
上記の例だと、コストパフォーマンスの順位はB>C>Aとなります。
制作時にロゴを何年使い続けるかは当然分からないとは思いますが、発注者候補のデザイン実績を見て、「少なくとも〇〇年くらいは使えるものを作りそうだ」という視点で吟味していくと良いと思います。
◆制作費用÷納品点数
ロゴの納品点数は通常1点ですが、たとえば異なるレイアウトや色違い、ファミリーデザインなど、様々なデザインバリエーションの納品が必要になることは往々にしてあります。そうするとロゴの納品点数で料金を割り、1案あたりの金額が安ければ安いほどコスパが良い、という見方をすることもできるでしょう。
A:5万円で1点の納品 → 5/1=5.0(万円/点)
B:10万円で4点の納品 → 10/4=2.5(万円/点)
C:20万円で6点の納品 → 20/6=3.3(万円/点)
上記の例だと、コストパフォーマンスの順位はB>C>Aとなります。
しかし、これはあくまで納品された全てのデザインが期待していた通り、もしくはそれ以上であることが前提となります。クオリティの低い案をたくさん納品されても、それではパフォーマンスが良いとは言えないでしょう。納品点数でコスパを評価する場合は、一定以上のデザイン力がありそうなところに発注することが大切になると思います。
◆実績のクオリティ÷制作費用
成果品の出来はもちろん大切で、いくら安くても満足いかないロゴは欲しくないものです。しかしこちらは使用年数や提案数と違い、クオリティという感覚的なものでコスパを評価するため、それらを一旦点数化して評価する必要があります。
A:料金が5万円の発注先の実績のクオリティ|40点 → 40/5=8.0(点/万円)
B:料金が10万円の発注先の実績のクオリティ|90点 → 90/10=9.0(点/万円)
C:料金が20万円の発注先の実績のクオリティ|120点 → 120/20=6.0(点/万円)
上記の例だと、コストパフォーマンスの順位ははB>A>Cとなります。
依頼前に、依頼先の制作実績などをしっかり確認し、期待できる成果品のクオリティや満足度がしっかりシミュレーションできていれば、費用の割に満足度の高いロゴを作ることはそう難しくないと思います。
◆期待できる効果÷制作費用
ロゴは出来上がった後が大事で、特に広告的な効果を期待するのであれば集客数や販売数といった具体的な数字に表れて欲しいものです。その場合のコスパは評価しやすく、集客数・販売数を制作費用で割った数字が、費用あたりの効果として算出できると思います。
A:5万円で作ったロゴで100人集客できそう → 100/5=20.0(人/万円)
B:10万円で作ったロゴで250人集客できそう → 250/10=25.0(人/万円)
C:12万円で作ったロゴで400人集客できそう → 400/12=33.3(人/万円)
上記の例だと、コストパフォーマンスの順位ははC>B>Aとなります。
ただ、ロゴで得られる効果を事前に予測するのは難しいため、あくまでも「目標値」として期待する効果を定め、過去の実績などを見ながら、その期待に応えられるデザインができそうな発注先を探すようにするしかないでしょう。
以上の評価軸から総合的に見ると、コスパ良くロゴを作れる可能性が高い発注先としては、デザインの質と価格のバランスがとれた「中間相場|ロゴ制作専門サービス」をお勧めします。ではなぜロゴ制作専門サービスがお勧めなのか、ここでは「低相場|クラウドソーシング・スキルマーケット・フリーランスデザイナー」および「高相場|制作会社・デザイン事務所」と比較しながら、その理由を解説していきたいと思います。
【理由①】程よい競争が行われているから
デザイン事務所や制作会社は、懇意にしている広告代理店があったり、企業のデザイン顧問のような立ち位置にいたりなど、固定の顧客によってある程度収益が安定しているところが多く、事務所間・会社間の競争があまりありません。ですので制作費・作成料金が下がりにくく、昔からの高い制作費・作成料金が変わらず続いてしまっているのです。
次にクラウドソーシングやスキルマーケットですが、既に個人デザイナーの登録数が飽和状態になっており、競争が過熱し過ぎている感があります。価格勝負になってしまうと、どうしても質は下がってしまいます。目標収益を達成するためには、少ない時間でたくさんの案件をさばいていくといういわゆる「薄利多売」をしなければならなくなるため、ひとつひとつのロゴ制作にきちんと向き合う時間が取れなくなってしまうのです。
一方、ロゴ制作専門サービスですが、サービスの仕組みを作り上げたり、サービスを世の中に広めたりするのにお金と労力が相当かかるため、参入してくるところが多すぎず、程よい競争で業界が成り立っています。価格で勝負するところもあれば、デザインの質で勝負するところもあり、各サービス特徴ある内容となっているので、価格と質のバランスが保たれているのです。
【理由②】デザインのクオリティがきちんと担保されているから
ロゴ制作専門サービスのほとんどは過去の制作実績をサイト上で閲覧できるようにしており、どの程度のデザイン力があるかを依頼者が参照しやすくなっています。また、サービスによっては所属デザイナーのデザイン力審査がきちんと行われているなど、提供するロゴデザインのクオリティを担保しようとする工夫が各サービス何らかの形で行われています。
ちなみにsynchlogoでは、過去に制作したロゴを公開するだけでなく、お客様にご了解頂ければその制作プロセスまで公開するようにしております。これによってよりお客様が安心してご依頼頂けると考えたからです。また前述の通り、所属デザイナーにはデザインテストを行った上で採用しており、さらに「大企業もしくは公的機関のロゴ制作実績を有していること」も必須条件として付すことで、デザインのクオリティが担保できるようにしています。
【理由③】制作プロセス・料金プランが明快に表示されているから
デザイン事務所や制作会社に依頼すると、まずは見積もりが出てくると思います。しかしその多くはお客様の予算を勘案したものではなく、「ウチならこの金額でしかやらない」といった強気なところが多いのです。そうすると、果たして金額に見合った内容の検討・作業をしてくれるのか不安になるのではないでしょうか。
一方ロゴ制作専門サービスは、制作のプロセスと料金プランがサイトにきちんと明記されているところがほとんどです。提案数は何案、修正回数は何回、どんな納品物をどれくらいの期間で納めてくれるのかまでしっかり書いてあるので、はじめからどの程度のコストパフォーマンスが得られるか想像しやすく、期待通りの結果が得られやすいのです。
取引先相手の規模が大きくなればなるほど、その取引先会社が依頼先に対して行う事前の信用調査もしっかりしたものになります。したがって、大きい会社との取引実績があれば、その依頼先の社会的信用も高いと判断してよいでしょう。
小さなデザイン事務所や個人のデザイナーでも、大きい会社との取引実績があるところはあります。今は社会的信用は法人でなければ得られないという時代ではなく、個人でも企業や行政などと繋がることは多々あります。ちなみにsynchlogoも黎明期に、誰もが知っているような企業から直接お仕事を頂いたことがあります。
また、大きな会社も全ての案件で潤沢な資金や予算がある訳ではないため、時には数万円でロゴを作りたいというケースも実はあります。そういった時に、金額はそこそこでも、高いロゴデザインのクオリティが期待できる個人のデザイナーやロゴ制作専門サービスに相談をするのです。
しかし契約金額が安いからと言って、信用調査が甘くなることはありません。大きい会社ほどトラブルには敏感になりがちですから、大きい会社との取引実績がありつつも、制作費・作成料金が安ければ、コスパが良い可能性は高いといえるでしょう。
また最近では、Webサイトにほぼ必ずある「お客様の声」ですが、自作自演でなければかなり信頼度の高い情報だと考えてよいでしょう。自作自演かどうかについては、たとえば実在するお客様かどうか調べればすぐに分かると思います。実在するお客様の名を騙ってまで、お客様からの感想をわざわざ披露するようなことをするとは考えにくいからです。
ですのでその「声」に書かれてあることは、デザインの成果や進め方に対して純粋に感じたことだと思ってよいでしょう。そしてそれは、仮に良い仕事をしたとしても、契約金額に対して満足いくものでなければ良い評価の感想は書かれないはずです。したがってお客様の声は、契約金額に対する内容の満足度、すなわちコストパフォーマンスの表れだと言えますので、しっかり注目することをお勧めします。
ここで現在のロゴ制作相場に対する、当サービスsynchlogoの考え方や料金設定について紹介したいと思います。なお当サービスは「中間相場|ロゴ制作専門サービス」に該当します。
ロゴ制作をお考えのお客様は、是非他社・類似サービスと比較した上で、ご検討頂ければと思います。
synchlogoは「手頃な価格で本物のロゴを気軽に手に入れて頂きたい」をコンセプトとしており、オリジナルロゴを提供するサービスの中では比較的リーズナブルな料金設定になっていると思います。しかし料金は安くとも、「必ず良いロゴを提供する」ことはコンセプト以前の大前提ですので、デザインの質についてもご安心ください。過去の制作実績をご覧頂くと、そのことはご理解頂けるのではないかと思います。
「初回提案は無料」や「デザインが気に入らなかったら無料でOK」という無料提案を謳ったロゴ制作サービスが多くあると思います。たしかにお客様の気に入るデザインが必ず出てくるという保証はどこにもない訳ですから、この無料提案方式はとても魅力的だと思います。
ですがsynchlogoはそれを採用していません。
無料提案サービスに在籍するデザイナーは、「採用してもらえなかったら収入は0円」というプレッシャーをやる気に変えて取り組んでいると思われます。しかし数をこなすようになり、慣れが生じてくると、「下手な鉄砲も数撃てば当たる」という思考に変わってくるものです。流れ作業のようにデザインし、1つ1つの案件が大切にできなくなると、デザインの質が下がってしまうのは容易に想像できると思います。
synchlogoは、あえて無料提案を行わないことが、真摯に取り組むお約束になると考えております。
そしてロゴは、デザイナーがひとりで作るものではなく、お客様と共に作るものとも考えています。
同じ着地点を共に目指す訳ですから、OKならお金を頂く、NGなら無料という考え方自体がナンセンスなのではないでしょうか。 正解のデザインは、一緒に作ってこそ見つかるものだと考えています。
私たちが目指しているのは、[高品質×安心の対応力×低価格]のロゴ制作専門サービスです。
まずデザインの質や対応力についてですが、前述の通り、synchlogoに所属するための審査では「大企業もしくは公的機関のロゴ制作実績を有していること」を必須条件としているため、高品質のデザイン、対応力は間違いありません。
そして、そのデザイナーが初回打ち合わせから制作、納品、アフターフォローまで全てを専任で行い、極力他の人間の手間がかからないようにすることで、不要な人件費を徹底的に削減しております。さらに他社・類似サービスではオプション料金として追加されることが多い、「完成したロゴの著作権譲渡」「オリジナルデータ(aiファイル)のお渡し」「デザイン説明書作成」なども、実際はさほど実働時間がかかるものではないためsynchlogoでは全て無料といたしました。またレギュレーション(使用ガイドライン)については、策定してしまうとむしろ自由にロゴが使えなくなる“縛り”となるおそれもあるため、synchlogoでは通常の納品物からは省き、お客様からご希望があった時のみ別料金で追加できる仕組みとしております。
もちろんたくさんの提案を作った方がデザインの比較ができ、デザイナーもアイデアを出し尽くすことができますが、一方、ある程度お客様の方でデザインイメージが固まっている場合はその限りではありません。その場合はむしろリーズナブルにロゴをお作り頂きたいので、synchlogoでは素案の提案は1案から可能なようにしております。また、40,000円の基本料金に、1案につき6,600円ごとに提案を増やす形でお客様の方にて提案数・料金を決めて頂くことができるようにしています。これによって、お客様にちょうどいい提案数と料金の制作プランが間違いなく設定できるでしょう。
しかし、適切な提案数がどれくらいなのか悩まれる方もいると思います。そこで参考までに「こんなお客様にはこれくらいの提案数がお勧めです」というのを記しておきたいと思います。もちろんこの通りにする必要はまったくありませんが、迷われたお客様は是非参考にしてみてください。(※表示してある金額は全て税別になります)
◆1案|46,600円
・「とりあえず1案だけ見てみたい」というお客様
・synchlogoのデザイン力がどれくらいのものか試してみたいというお客様
・完全デザインイメージが固まっていて、それを形にすることだけを希望しているお客様
◆2案|53,200円
・複数案ではどれを選んでいいか迷いそうだが、念のため比較検討はしたいというお客様
・両極端な方向性の案を見てみたいというお客様
・たたき台を1案見てイメージを膨らませた後、本番のデザインに取り掛かりたいというお客様
◆3案~5案|59,800円~73,000円
・たくさんの案だと迷いそうなので、程よい比較検討をしたいというお客様
・いくつかバリエーションのあるデザインを見てみたいというお客様
・たくさん案を見てみたいが、予算的な制約もあるため適度な数の提案としたいお客様
◆6案~10案|79,600円~106,000円
・複数の人数で議論・決定するような場で比較検討をしたいというお客様
・個人でもとにかくたくさんのデザインを見てみたいというお客様
・最初に3案見て方向性を煮詰めた後、もう3案作って確実にイメージ通りのデザインにしたいというお客様
◆11案~15案|112,600円~139,000円
・役員会など、デザインの議論をするチャンスが少ないためたくさんの案を準備しておきたいというお客様
・アイデアが出尽くすまで徹底的に考えていきたいというお客様
・複数案の提案が3段階くらい必要そうなお客様
◆16案~20案|145,600円~172,000円
・数多くの案から消去法でデザインを決めていきたいというお客様
・ブランディングの一環としてロゴ制作を考えているお客様
上記の料金を見て高いと感じ、値引きを希望するお客様もいると思います。もちろん制作者側としてはもちろんあまりされたくない値引きですが、提示したロゴ制作費・作成料金がお客様に「高い」と思われているのであれば、何とか適切な金額を提示し直したくなるものです。
お客様はロゴ作りにかける費用を依頼前から既に決めていることが多く、その金額の中で最大限良い成果を収めてくれそうなデザイナーを一生懸命に探すのではないかと思います。限られた予算の中で、「このデザイナーの作風が好き」「この制作サービスの実績は信頼できる」と思って問い合わせてくださったお客様の気持ちを無下にする訳にはいかないですよね。
そこでここではロゴデザインの制作費・作成料金における見積もり値引き交渉について、synchlogoが考えていることをお伝えしていきたいと思います。値引きにお応えできる場合と出来ない場合の説明も合わせてしていきますので、どうぞ参考にしてみてください。
合理的な交渉材料があれば値引きに応じます
どうしてもこの人に頼みたいけど予算が・・・というケースは、その思いをぶつければ理解は得られると思います。しかし、単に「得をしたい」という考えで値引き交渉をしてくるお客様は、申し訳ないですがsynchlogoではお断りさせて頂いております。「周りのみんなに宣伝するから」「次もまた依頼するから」といった不確かな約束と引き換えに値引きを要求してこられるお客様も同様です。
お断りする理由は、そういったお客様とは信頼関係を築けないと考えているからです。制作者がお客様の気持ちや考えを理解しようと努力するのと同様に、お客様側にも制作者が考えていることを理解する姿勢がなければ、良いロゴができるはずありません。そういった相互理解は信頼関係が築けてこそ得られるものですので、依頼前に一方的な要求などをされてしまうと、その後足並みを揃えてロゴ作りに取り組める気がしないのです。
もちろん、初回の提案数を減らす、お客様が具体的デザインイメージを描きその仕上げだけを担当する、といった合理的な交渉材料をご提示頂いた上での交渉であれば、それはもちろん制作金額をディスカウントする方向で再見積もりすることもあるでしょう。
自ら値引きを提案してくる制作者は金額を「盛っている」
逆に、もし制作者側から「安くするから契約して欲しい」といった趣旨の提案があった時は注意深く吟味した方がよいでしょう。
値下げ前・値下げ後の金額が適正価格かどうかはさておき、自ら金額を下げるということは、少なくとも最初に出した見積もりは「盛った金額」だと考えられます。また、必要以上に金額を盛るというのは、制作者がお客様目線でロゴ作りのことを考えていない可能性もあるため、これもまた注意が必要です。
もちろん仕事がないため赤字覚悟で安くロゴ制作を引き受ける制作者もいると思います。ただそういった方は、その仕事を上手くやらないと次に繋がらないこと分かっているため、むしろ真剣に取り組む可能性もあると思います。
以前あるお客様に、「どうしてこんな小さなマーク1つ作るのに数万円もかかるの?」と言われたことがあります。たしかにロゴは、デザイナーなら簡単に作れるように見えるかもしれません。シンプルな形のロゴは特にそうでしょう。
ロゴは制作物の中でも、制作に対する時間のかけ具合をデザイナー自身がコントロールしやすいものだと言えます。言い方を変えれば、いくらでも手を抜くことができますし、逆にいくらでも手をかけることもできるのです。
しかし思い付きで作っただけのロゴのデザインはやはり薄っぺらく、奥行きも奥深さもない、何となく見た目が良いだけのものに過ぎません。一方本気のブランディングまで行い、数百の案を作り比較した上で完成したロゴのデザインは重厚で隙のない、緊張感のある仕上がりになります。
つまり時間のかけ具合によって金額は変わってくる、ということになりますが、もちろん時間をかければ必ず良いロゴができる、という訳ではありません。しかし、良いロゴには相応の時間がかかっていることがほとんどですので、本当に良いロゴを作りたいのであれば、値引きはできるだけ避けて頂きたいと思います。
ロゴデザインも他の業種と同様、需要と供給の数によって、制作費・作成料金の相場は変動します。ここではロゴ制作の今後の相場動向について、需要・供給という視点から考えていきたいと思います。
ロゴの発注件数の中で特に多いのは、起業や新規法人設立に伴う制作依頼です。下のグラフは近年の新設法人数の推移を示したものですが、2012年に約10万件だったのが、2021年では約14万件にまで増えていることが分かります。このように法人が新設される数は増加傾向にあり、それに伴い今後もロゴの需要は高まるものと考えられます。
こういった新規法人設立のほか、企業が行う新規事業のために制作する「事業ロゴ」の発注件数も多いくなっています。事業ロゴは、事業予算の中で言うといわゆる「広告・宣伝費」で作られることが多く、そのため予算消化が必要となる決算期(日本では3月・9月・12月)の手前が発注件数の最も多くなる時期と言われています。
また、ロゴ制作は個人からの発注も近年大変増えています。その理由は、インターネットやSNSの普及に伴い、個人事業主自らがホームページを持ち、そこで商品やサービスの販売・提供を行う、いわゆる「ネットショップ」が増えてきたからです。ネットショップのサイトには顔となるロゴがないとサマにならないため、ロゴを作りたいと考える個人が増えていったのだと考えられます。また最近ではECサイトが誰でも簡単に作れるようになってきたため、ネットショップは今後も増え、個人からのロゴの発注はさらに増えていくものと思われます。
一方供給側を見てみると、これまでは制作会社・デザイン事務所、ロゴ制作専門サービスが多くのロゴ制作を請け負っていたのですが、近年は前述のクラウドソーシング・スキルマーケットの登場により新たな制作者が急増し続けている状況が見られます。また、その制作者の多くは個人でデザイン業をやっているフリーランスのデザイナーがほとんどです。
それまであまりロゴ制作に縁のなかったフリーランスのデザイナーですが、クラウドソーシングやスキルマーケットによって、ロゴ制作案件を受注する機会がぐんと増えました。また近年は働き方の多様化が進み、会社には属さず個人で稼ぐスタイルが増えていることから、個人のセンスやスキルで勝負ができるフリーランスデザイナーという職種は、今後さらに増えていくものと考えられます。
このように、需要と供給いずれも増加傾向にはありますが、そのバランスを見ると、現在はやや供給過多の状況のように思います。そしてそれは今後しばらくは続くことが予想されるため、供給側の競争はより激しくなり、ロゴ制作費・作成料金の相場は下がる傾向になっていくでしょう。
しかし大切なのは、相場が下がったからといって、制作にかける時間を減らし、質まで下げてしまってはいけません。今こそデザインのクオリティをしっかり見つめ直し、より良いロゴを提供することで、当サービスの価値をお客様にご理解頂けるようにしていかなければならないと改めて感じております。
このコラムでは、ロゴ制作費・作成料金の正しい見方や、適正価格の見極め方を解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
最後にsynchlogoの見解を一言だけ申し上げますと、ロゴデザインの依頼先を金額で比較することももちろん大切ですが、デザイン力や対応力、さらには社会的信用や真摯さ・誠実さなど多角的な視点で検討すると、低予算で最高のロゴを作ることが可能になります。
お客様にぴったりの制作者を見つけることが、良いロゴを作る第一歩になります。
このコラムを参考に、じっくりと探してみてください。
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