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COLUMN

【建設会社のロゴ作成】建設業のロゴにおけるデザインの傾向

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【目次】

1.細分化された建設会社の業種・業態

一言で建設会社と言ってもその業種・業態は様々で、まず大分類できるのは「土木」と「建築」です。土木とは主に公共事業のことを差し、道路・橋梁・河川・港湾・海岸・空港・ダム・水道・鉄道・公園など、都市や国土を支えるインフラ施設を作る様々な業種の総称です。一方建築は民間・公共を問わず、また大きいものはタワーや高層建築物から小さいものは住宅に至る様々な規模の建築物を扱う業種の総称です。そこからさらに完成までの工程によって細分化されており、計画・設計・施工・維持管理によってそれぞれ請け負う会社が日本中にたくさん存在しています。

2.デザインテーマの傾向

これだけ細かく分かれた建設業界の会社なのでもちろんそのコーポレートロゴのデザインもバラエティに富んでいるように思いますが、実はいくつかの傾向が見られるのでここで紹介したいと思います。

地球・環境・自然との対峙をテーマにデザインしたロゴ

まず多く見られるのが、地球・環境・自然にまつわるテーマでデザインされたロゴです。建設業は国土や地形を扱い、地球環境や自然と対峙しながら施設や構造物を建設していきます。ですので大地や緑、水や海、空・地球といったものをモチーフにしたデザインが多く見られるのだと思います。また色についても青や緑、もしくは青と緑の組み合わせによるロゴが非常に多く、地球・環境・自然を自動的に想起させる配色であるため、コーポレートカラーとして採用しているところが多いのだと考えられます。

一例としていくつか有名どころのロゴを紹介したいと思います。
まず大成建設のロゴを見てみましょう。コーポレートサイトによると、

自然と調和してより高く、より深く、より広く活動する大成建設の経営理念を表しています。オレンジは明るい未来、ブルーは優れた技術、そしてグリーンは豊かな自然を表しています。かけがえのない地球における、大地や海、あるいは太陽といった自然環境と、それらとの均衡を図りながら、より高く、より深く、より広く活動を続ける私達人間と大成建設とを力強いエネルギーとダイナミックさを込めて表現しました。

社名の由来・社章について(大成建設サイトより引用)

とあります。
次に大林組のロゴデザインを紹介します。こちらもコーポレートサイトによると、

人と地球の潤い豊かな調和を願い、果てしなく続く美しい地平線や水平線の彼方に大きな夢を託しつつ、逞しく未来を創造する私たちの心を表しています。末広がりの形で表現される下部は、あらゆるものを育む安定した地球のイメージであり、また大林組の限りない発展への願いを込めています。鋭く上方を指向している上部は、新たな価値を造り出す活力ある知識集団として、常に向上を目指す大林組の姿勢を示しています。

ブライトグリーン(BRIGHT GREEN)
自然と人、個人と社会との調和が保たれた明るい未来への希望を、地球の豊かな緑に託して表現しています。

モーニングブルー(MORNING BLUE)
新鮮で活力に満ちたわれわれの姿勢を、曙の空に託して表現しています。

社章の変遷(大林組サイトより引用)

という説明がなされています。

都市を扱うことをテーマにデザインしたロゴ

様々な構造物や施設の建設は特に都市部で多く見られます。ですので建設会社が都市を創っているという見方もできるのではないでしょうか。建設会社の中には、都市を創るという使命や社会貢献の姿勢をロゴで表現したものがよく見られ、それらのロゴには都市そのものをモチーフにしてデザインしたものが多くあります。

その一例として、三井住友建設と長谷工コーポレーションのロゴを紹介したいと思います。

超高層ビルディングとハイウェイを主要なモチーフとして「技術」「先進」「創造」の企業イメージを洗練性を感じさせるブルーのシンボルカラーで表現しました。

コーポレートブランド(三井住友建設サイトより引用)

「都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する」という私たち長谷工グループの企業理念を表しています。 HASEKOの頭文字‘H’をモチーフに、ブルーは「快適な都市空間、都市生活」、レッドは「人間のたくましいエネルギー」、グリーンは「豊かな自然環境」をシンボライズしています。

シンボルマーク(長谷工コーポレーションサイトより引用)

未来をテーマにデザインしたロゴ

構造物や建築物は、50年、100年使われることを考えて創られるものばかりです。つまり先の未来を見据えて構造物や建築物がどのようにあるべきかを考えて建設していくのです。創ったものが社会や環境にどのように影響を与えるか、そういった未来を見つめることをテーマにしたロゴも多く見られます。

こちらは清水建設と西松建設のロゴを紹介したいと思います。

シンボルマークは、当社の未来を見通す先見性を象徴する「眼」をデザインしたもので、「アイマーク」の愛称で親しまれています。コーポレートカラーは、純白(光)をベースに、青(空・海・水)、赤(人間)、黒(宇宙)の4色を組み合わせています。

これには「当社が持つ先端技術を駆使して、より高度で快適な生活環境を創造し社会に貢献しよう」という意図が込められています。

シンボルマーク、コーポレートカラー(清水建設サイトより引用)

会社を支える「人」と、未来を見据え、大きく飛躍するための強い意志を表す「フライングハート(翼とハートの融合体)」を組み合わせ、弊社の社名頭文字の「N」を形づくりました。
弊社のコーポレートカラーである緑色を使用した「人」と、強い決意と情熱、チャレンジ精神を赤色に込めた「フライングハート」の間にあえて隙間を設けることで、弊社が目指す風通しの良い組織を表現しております。また、右上方を指す「フライングハート」の右端は、上昇と飛躍を目指す社員一人ひとりの強い意識を表しています。

シンボルマークについて西松建設サイトより引用)

歴史や伝統をテーマにデザインしたロゴ

建設会社は歴史の長いところが多く、創業が江戸時代や明治時代という会社もたくさんあります。会社が持つ理念や技術を継承しながら、長く培われて築いてきた様々な価値を歴史や伝統というテーマで表現しているロゴもよく見られます。

ここでは鹿島建設と竹中工務店のロゴを紹介したいと思います。

商標(シンボルマーク)は明治初期から1を用いていた。カはカジマの「カ」だが、同時に「力(ちから)」も表現している。この商標は、商売以外の面はあまり美的ではないとのことから、1911年ころから2の商標を別に作り用いるようになる。1963年に印刷物用、社章として直線的な3のマークを制定。しかし現場の社旗、看板などには従来のマークを使用しており、2種が同時に使われていた。1984年、この2種を一体化して4に統一。1991年、長期計画KE21(KAJIMA EVOLUTION21)と同時にCI(コーポレートアイデンティティ)を実施し、現在のシンボルマーク5に改訂。丸みのあるデザインに生まれ変わった。

社名、シンボルマークの変遷(鹿島建設サイトより引用)

社章は、1918年(大正7年)に制定され、1979年(昭和54年)に改定しています。「竹中」の2文字を円形にかたどってデザインし、「人の和」を象徴しています。今回、これまでの社章の伝統を踏襲しつつ、“グローバル”を見据えて、モダンでシンプルかつ一本軸(芯)の通ったフォルムにアレンジし、先進性とグループ・グローバル経営の強化を表現しています。

社章・社名ロゴを刷新(竹中工務店サイトより引用)

3.実例における建設会社ロゴ作成のプロセス紹介

建設会社のロゴには、デザインテーマにいくつかの傾向が見られましたが、ここではそれを踏まえて、実際どのような制作過程でロゴが出来上がっているのかをご紹介したいと思います。紹介するのは2019年にsynchlogoで制作を担当させて頂いた、千葉県浦安市にある「共創エンジニアリング株式会社」様です。同社は土木・建築の構造設計を中心としたトータルエンジニアリングサービスを提供する建設コンサルタント会社になります。

ロゴ制作に至る背景

以前同社は「TIP共創株式会社」という社名でしたが、社名を変更することになり、そのタイミングでロゴも作成しようということでsynchlogoにお声がけくださいました。またこの案件は、当初からロゴだけでなく、名刺、会社案内、封筒、プレゼンテーション資料様式、コーポレートサイトに至るビジネスツール一式をリニューアルするご相談も併せて頂いており、いわゆる会社の「見せ方・魅せ方」の再構築、つまりリブランディングに近いことを意識して進めるというのが本件のミッションでありました。

▲共創エンジニアリング株式会社コーポレートサイトトップページ

同社は「誠心誠意 価値共創」という経営理念を柱に、フィロソフィ・ミッション・ヴィジョン・コンセプト・バリュー・アイデンティティ、また9つのコピーテンシーを定め、お客様にとって本当の価値を共に作り上げるために常に技術力の向上に取り組んでおられています。社名に冠されていること、また前社名から受け継がれていることから、いかに「共創」の理念を大切にしているかが打ち合わせ等を通じて伝わってきました。

リブランディング、ロゴデザインの起点となるのは、言わずもがなこの「共創」の言葉であることはまず間違いないと直感的に感じることができました。

▲共創エンジニアリング株式会社コーポレートサイトより転載

コンセプトの設定

まず共創とは何か、すなわち「共に創る」ために必要なものは何かを考えるにあたり、共創エンジニアリングとしての仕事の仕方を伺ったところ、特に「連携」を大切になされていることを強く感じました。お客様との関係には様々な形がある中、それがどのような形でも「共に創る」ことを実現するためには、お客様との連携を密に、また強くすることを常に心掛けておられることが印象的でした。

そこで掲げたデザインコンセプトは、「結」。

結束や団結という言葉が直感的にイメージできるということ、また今後グローバルな展開も将来的な視野にあることから、日本的なイメージも意識し設定いたしました。

モチーフの選定とデザイン検討

デザインコンセプトを具体的な形かつストレートに表現できる手段として、紐状のものが編まれたような形を採用。一目で「結」が連想できることに加え、その形を無限大(∞)のモチーフをベースに作ることで、「共創によって得られる価値・社会の可能性は無限大である」という未来的なテーマを掲げ、スケールの大きさがロゴで表現できるようにいたしました。

▲デザインのプロセス

また、シンボルマークの右上に配置されている円形の図形は、建設業界で光り輝く「月・星」をイメージ。さらにマーク全体を構成的に見ると、道路や橋梁が連続した姿(線状の図形)と、構造物・建築(カタマリ状の図形)の組み合わせでできており、すなわちこれは「都市全体を意識している」というメッセージの表れにもなっています。

ロゴ作成のその後

ビジネスツール一式もリニューアルするという前提で始まったため、このロゴ制作はその後作られるツール全てのデザインの方向を決めるという位置付けでもありました。そのため単にロゴを作るだけではなく、その後のデザインで何を意識し大切にすべきかという「背景の整理」をしっかりと行うことが必要でした。「結」というデザインコンセプトや「都市全体を意識している」というメッセージの立案がその成果の一つであり、それによってその後のビジネスツール全てのデザインにトータル感をもたらし、会社のブランドをしっかりと表現することができたのではないかと思います。

これはお客様である共創エンジニアリング様との密な対話がなければ実現しなかったことです。
まさに「共に創る」ことが実現できたお仕事だったのではないでしょうか。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか?
いくつかのデザイン傾向が見られましたが、共通しているのはいずれも「スケールの大きさ」が感じられることではないでしょうか。そしてそれがロゴに建設会社らしさを与えているのだと思います。

これから建設業関係でロゴを作りたいと考えている方、また建設業関係のロゴを作ることになりそうなデザイナーの方は是非参考にしてみてください。

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