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Keysight Technologiesのロゴに見る、技術企業のためのブランディング設計と思考法

エレクトロニクスや通信、半導体といった高度に専門化された分野では、ロゴは「企業名を示す記号」にとどまりません。企業が何を強みとし、どの価値領域で信頼される存在でありたいのかを、視覚的に端的に伝えるための重要なブランド資産です。本稿では、Keysight Technologiesのロゴを題材に、企業のブランド観とロゴデザインの関係性、そしてそのブランディング効果について整理します。

技術企業としての立ち位置と、ロゴに求められた役割

Keysight Technologiesは、米国カリフォルニア州サンタローザに本拠を置く世界有数の電子設計・テストソリューション企業です。通信インフラや半導体、自動車、航空宇宙・防衛など、いずれも「失敗が許されない」領域を顧客としています。このような事業環境において、ロゴに最優先で求められるのは、親しみや華やかさではなく、技術的信頼性と専門性の明確な伝達です。

同社のロゴは、企業理念や事業内容を説明しなくても、「この企業は信号や測定を扱うプロフェッショナルである」という前提認識を一瞬で与える役割を担っています。ロゴは企業活動の入口に常に存在するため、ブランドメッセージの要約として機能する必要があります。Keysightのロゴは、企業が何者であるかを説明する代わりに、事業の本質を視覚的に提示することを選択しています。

波形シンボルに集約された、デザイン上の合理性と差別化

Keysightのロゴで最も象徴的なのは、赤い波形をモチーフとしたシンボルマークです。この形状は装飾的な抽象図形ではなく、電子信号の波形そのものを想起させるデザインです。オシロスコープや解析機器を扱う企業にとって、波形は業務の中心にある概念であり、顧客にとっても直感的に理解できる共通言語です。

作図の観点から見ると、この波形は単なる線ではなく、振幅やリズムを持たせることで「変化を正確に捉える」「複雑な信号を可視化する」という同社の価値を内包しています。また、競合企業が抽象的な幾何形状や頭文字ロゴを採用する中で、事業内容と直結するモチーフを前面に出している点は、明確な差別化要素です。

色彩設計も同様に機能的です。鮮やかな赤は視認性が高く、展示会や機器筐体、UI上でも埋もれにくい。一方でロゴタイプは落ち着いたサンセリフ体を採用し、過度な主張を避けています。感情的な印象よりも、識別性と再現性を優先した設計思想が読み取れます。

ロゴが伝える価値と、ブランドへの長期的な影響

Keysightのロゴが伝えようとしているのは、「最先端」や「革新性」といった抽象的なイメージではありません。むしろ、「測れる」「評価できる」「信頼できる」という、技術者にとって本質的な価値です。このロゴは、見る人に解釈を委ねる余地をあえて狭くし、企業の専門領域を明確に限定しています。

その結果、ロゴは広告的な表現ではなく、ブランドを支えるインフラとして機能しています。製品、Web、展示会、ソフトウェア画面など、あらゆる接点で同じシンボルが同じ意味を持って現れることで、ブランド認知は徐々に蓄積されます。これは短期的な印象操作ではなく、長期的な信頼形成を前提としたブランド戦略です。

Keysightのロゴは、デザインを「魅せるための表現」ではなく、「事業価値を正確に伝える装置」として扱った好例と言えます。ロゴが何を語り、何を語らないのかを明確に設計した結果、同社のブランドは専門性の高さと結びついた強固なイメージを築いています。これは、BtoB企業におけるロゴ設計とブランディングの関係を考える上で、極めて示唆に富む事例です。

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