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COLUMN
企業ロゴのリニューアルは、単なる見た目の変更ではありません。
とくに社名変更を伴うロゴ刷新は、企業がこれまで積み上げてきた歴史と、これから向かおうとする未来を、同時に背負わせる高度なブランディング行為です。
2025年、長年親しまれてきた「九電工」から新社名「クラフティア(KRAFTIA)」へと舵を切った同社は、ロゴもまた大きく刷新しました。本稿では、クラフティアのロゴを軸に、企業がどのようなブランド観を掲げ、どのような設計思想をもって視覚化したのかを読み解いていきます。
株式会社クラフティア のロゴリニューアルは、単発のデザイン施策ではなく、企業戦略そのものと直結したブランディングの一環です。
同社は創立80周年という節目を迎え、従来の「九電工」という社名が持つ地域性・事業イメージをあえて脱ぎ捨てる決断をしました。電気工事会社という枠に収まらず、設備、エネルギー、環境、技術サービスといった広範な領域へ事業を展開していく中で、旧社名では将来像を十分に表現しきれなくなっていたことが背景にあります。
ここで重要なのは、社名変更が「イメージ刷新」ではなく、「事業の実態とブランドのズレを是正するための再定義」である点です。
新社名「KRAFTIA」には、技術(Craft)と行動・革新(Action / Innovation)を組み合わせた造語として、同社がこれからも価値を生み出し続ける存在であるという意思が込められています。
ロゴは、この新しいブランド定義を社会に伝えるための、最前線のメディアです。
企業理念や方向性がどれほど明確であっても、それが視覚的に翻訳されていなければ、外部からは認識されません。クラフティアのロゴ刷新は、「理念を語るための器」として、極めて戦略的な役割を担っています。
クラフティアのシンボルマークは、新社名の頭文字である「K」を基軸に構成されています。しかし、ここで注目すべきなのは、単なるイニシャルロゴに留まっていない点です。
マークは直線的で構造的な形状を持ち、複数の要素が組み合わさることで一つの「K」を形成しています。この構成は、同社が担う複合的な技術領域や、多様な人材・機能が連携して価値を生み出す企業構造そのものを暗示しています。
つまり、形状そのものが「組織のあり方」を語っているのです。
配色も意図的です。
赤・青・緑という3色は、旧ロゴで使用されていたカラーを引き継いだものであり、それぞれ「人」「技術」「環境」を象徴しています。これは、ブランドの断絶ではなく、価値の継承を明確に示すための設計です。社名や形が変わっても、企業の根幹にある思想は変わらない。そのメッセージを、色彩という非言語情報で伝えています。
競合他社のロゴと比較しても、クラフティアのロゴは「抽象度」と「意味付け」のバランスが取れています。
過度に装飾的でもなく、かといって無機質すぎない。建設・インフラ系企業にありがちな重厚一辺倒の表現から距離を取りつつ、信頼性と先進性を同時に担保する設計です。
結果としてこのロゴは、業界内で埋もれない視認性と、長期使用に耐える汎用性を両立しています。流行を追ったデザインではなく、「使われ続けること」を前提とした設計である点は、評価すべきポイントでしょう。
クラフティアのロゴが最終的に伝えようとしているのは、「未来志向の技術集団」という一言に集約できます。
しかし、それは単なるスローガンではありません。ロゴの形状、構造、色彩、そのすべてが、企業としての姿勢を裏打ちしています。
「道」を想起させる構成や、前進感のあるフォルムは、これまでの実績に安住せず、新たな領域へ踏み出していく意思を象徴しています。これは、社内外に対する宣言でもあります。社員にとっては、自分たちがどこへ向かっているのかを再確認する指標となり、社外に対しては、従来の九電工像にとらわれない新しい企業像を提示します。
ブランディングの観点で見れば、このロゴは「期待値の再設定」に大きく寄与します。
発注者やパートナー企業がクラフティアという名前とロゴを目にしたとき、従来の設備工事会社ではなく、より包括的な技術パートナーとして認識される可能性が高まるからです。
ロゴは、企業を変える魔法ではありません。しかし、企業が変わろうとしていることを、最も端的に、最も広く伝える装置です。
クラフティアのロゴは、その役割を正確に理解したうえで設計された、ブランディングとして非常に完成度の高い事例だと言えるでしょう。
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