ロゴ制作のご相談

LINEで気軽に相談

ロゴ制作・ロゴデザインを依頼するならsynchlogo(シンクロゴ)

ロゴコラム

COLUMN

多角化企業はロゴで何を語るのか?TotalEnergiesに学ぶロゴ設計の考え方

企業ロゴは、単なる「見た目の印象」を整えるための装飾ではありません。とりわけグローバル企業においては、ロゴは経営戦略や事業構造の変化を社会に伝えるための、極めて重要なコミュニケーション装置です。
本記事では、フランスのエネルギー企業 TotalEnergies のロゴ、とりわけシンボルマークに注目し、その背後にある設計意図を分解・考察します。単なるデザイン解説にとどまらず、「なぜこのロゴ設計が機能しているのか」「ロゴ作成の実務にどう応用できるのか」という視点で読み解いていきます。

企業概要とロゴの役割

TotalEnergiesは、フランスに本社を置くグローバルな統合エネルギー企業です。石油・天然ガスといった従来型エネルギーに加え、再生可能エネルギーや電力、バイオ燃料、水素など、幅広いエネルギー分野で事業を展開しています。
同社は2021年に社名を「Total」から「TotalEnergies」へ変更し、それに伴ってロゴも刷新しました。この変更は単なる名称変更ではなく、「石油会社」という単一イメージから脱却し、「マルチエネルギー企業」へと進化する意思表明でした。

ここで重要なのは、ロゴがその変化を補足説明する存在ではなく、変化そのものを可視化する役割を担っている点です。企業戦略とロゴ設計が同時に更新されていることからも、このロゴは広告的な表層デザインではなく、経営判断と直結した設計物であることが分かります。

視覚要素の分解(形・色・構造)

TotalEnergiesのシンボルマークは、アルファベットの「T」と「E」を抽象化し、流れるような一本の線で構成されています。直線や鋭角を排した有機的なカーブは、エネルギーの「流れ」や「循環」を想起させ、固定的ではない事業構造を象徴しています。

色彩面では、単色ではなく多色グラデーションが採用されています。赤・青・緑・黄色など複数の色が連続的につながる構成は、石油やガスだけでなく、太陽光、風力、電力といった多様なエネルギー源を内包していることを視覚的に示しています。
ここで注目すべきは、色が「区切られていない」点です。色と色の境界が溶け合うことで、各エネルギー事業が分断されるのではなく、統合された一つの企業体として機能していることを暗示しています。

構造的にも、左右対称や安定重視の構成ではなく、あえて動きを感じさせるバランスが採られています。これは「完成された企業」ではなく、「変化し続ける企業」であるというメッセージを含んだ設計だと言えるでしょう。

ロゴが伝えようとしている価値・思想

このロゴが最も強く伝えているのは、「多様性」と「移行(トランジション)」という価値観です。TotalEnergiesは、従来のエネルギー事業を否定するのではなく、それらを土台にしながら、次のエネルギーへと段階的に移行する姿勢を示しています。

ロゴにおける連続したラインやグラデーションは、「断絶」ではなく「連なり」を強調します。これは、急進的な変革ではなく、現実的かつ持続的なエネルギー転換を目指す企業姿勢と一致しています。
また、硬質で威圧的になりがちなエネルギー企業のイメージを、あえて柔らかく親しみやすい造形で包み込むことで、社会との距離を縮めようとする意図も読み取れます。

つまりこのロゴは、「何を売っている会社か」ではなく、「どんな考え方で未来に向かう会社か」を伝えるために設計されているのです。

なぜこの設計が機能しているのか

このロゴ設計が機能している最大の理由は、企業の実態とロゴの語るストーリーが一致している点にあります。もし事業内容が従来のままであれば、この多色・流動的なロゴは単なるイメージ先行の演出に見えてしまったでしょう。

しかし実際には、TotalEnergiesは再生可能エネルギーや電力分野への投資を進め、企業構造そのものを変えつつあります。その「進行中の変化」を、ロゴが過不足なく表現しているため、違和感なく受け入れられているのです。

また、デジタル環境との相性も大きな要因です。グラデーションや曲線は、Web・動画・アプリといった可変的なメディアで高い表現力を発揮します。ロゴ単体で完結するのではなく、ブランド体験全体を設計する視点が最初から組み込まれている点も、このロゴが長期的に機能する理由だと言えます。

ロゴ作成における示唆

TotalEnergiesの事例から得られる最大の示唆は、「ロゴは見た目ではなく設計である」という一点に集約されます。
色や形の意味を後付けで説明するのではなく、事業の方向性・構造・変化の度合いを先に定義し、それを視覚化する。この順序が守られているからこそ、ロゴが説得力を持つのです。

実務においても、「かっこいいかどうか」「今風かどうか」だけでロゴを判断してしまうと、数年後に必ずズレが生じます。まず考えるべきは、「この会社はどこへ向かうのか」「何を内包する存在なのか」という設計レベルの問いです。

TotalEnergiesのロゴは、その問いに対する一つの明快な回答例です。
ロゴ作成に携わる側も、依頼する側も、「ロゴで何を語らせたいのか」を言語化するところから始める。その重要性を、このロゴは強く示しています。

ロゴができるまでの過程はこちら

お問い合わせ CONTACT

ロゴ制作に関するご相談など
お気軽にお問い合わせください。

フォームからのお問い合わせ

ロゴ制作のご相談はこちら

お電話でのお問い合わせはこちら

AIによる自動応答/24時間受付

050-3177-4854