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COLUMN
英国のセキュリティ市場は、建設業・不動産開発・データセンターなど、複雑化する都市インフラを支える重要な産業として進化し続けています。その中で存在感を高めてきたのが、2017年創業の Frankton Group Ltd です。コンサルティングから始まり、マンニングガード、CCTV監視、施設管理まで事業領域を広げてきた同社は、サービス品質とブランド戦略を両輪に成長を遂げてきました。本コラムでは、同社の企業概要、ロゴデザインの意図、そしてブランド展開における視覚戦略を整理し、同社がどのように世界的ブランドへと成長したのかを見ていきます。
Frankton Group Ltd(以下 Frankton)は、2017年にイギリスで設立されたプライベート・セキュリティ企業です。英国ロンドンを中心に、マンニングガード(常駐警備)、CCTV監視、リモートモニタリング、K9(警備犬)パトロール、データセンター警備、建設現場のセキュリティ支援、施設管理(Facilities Management)などを幅広く手掛けています。設立当初はリスクアセスメントやセキュリティ計画の立案など、コンサルティングを主体としていましたが、事業拡大に合わせて実運用を伴うサービス領域へと拡張しました。
同社の特徴は、「建築された環境(Built Environment)」全体を守るという包括的な姿勢にあります。一般的な警備会社の枠を超え、建設プロジェクトや不動産開発、データセンターなど、クリティカルな運用が求められる現場での安全確保を提供しています。これにより、単なる警備業ではなく、“都市とインフラを支える安全運用パートナー”としての立ち位置を築いてきました。
Franktonの顧客層は、建設会社、不動産デベロッパー、施設管理企業、エンタープライズ企業など多岐にわたります。現場常駐スタッフの配置から、技術監視、フロントコンシェルジュまで幅広い業務が求められるため、高い専門性と迅速な対応力が求められます。こうした要件に応えるため、同社は「人材 × 技術 × 運用」の三軸でサービス基盤を整備し、英国国内の大規模開発案件にも参画しています。
ブランドとしてのスタンスは「信頼性・堅牢性・プロフェッショナル」。業界特性上、派手なプロモーションを行うのではなく、実績とサービス品質を軸にした着実な事業展開が特徴です。この堅実な姿勢は、後述するロゴデザインにも強く反映されています。
Franktonのロゴマークは、同社が掲げる「安全・信頼・堅牢性」という価値を視覚的に体現した設計になっています。ロゴは総じて直線的で構造的な形状をベースとし、無駄のないミニマルな造形で構成されています。
シンボルマークはモチーフである「盾」の角や直線のエッジが強調されており、警備会社に求められる“厳格さ”や“揺るぎなさ”を想起させます。曲線や柔らかい造形を避けている点は、企業が提供するサービスの強度や、堅実なオペレーションを象徴するものであり、視覚的にも「守りの強さ」を示すデザインです。また、イニシャルの「F」が潜ませてあることも特徴です。
ロゴタイプ(社名表記)も、癖のないモダンなサンセリフで統一されており、読みやすさと威厳を両立させています。視認性が高く、現場看板、制服、車両、Webなど、どの媒体でも安定して認識できる点が大きな利点です。この“設備としてのロゴ”とも言える実用性は、セキュリティ企業にとって極めて重要であり、デザイン段階から徹底して考慮されていると推察できます。
配色についても、落ち着いたブルーやダークグレーを基調としており、「冷静」「客観性」「誠実」という印象を訴求します。派手な色を使わず、ブランドトーンを抑制することで、サービスの性質上必要な“裏方の信頼性”を表現する意図が見て取れます。
Franktonのロゴは、一見すれば装飾性を抑えたシンプルなデザインですが、その裏側には「企業の責務」と「業務の本質」を形に落とし込む設計的意図があります。セキュリティ企業にとって必要な“安全の象徴”を過不足なく提示する、極めて合理的なロゴマークだと言えます。
Franktonは、ロゴマークを企業の象徴としてだけでなく、「サービス拡張」と「ブランド再定義」の軸として積極的に活用しています。2023年にはウェブサイトを全面刷新し、「よりモダンで統合されたブランドイメージ」を打ち出しました。このリニューアルでは、ロゴを中心としたビジュアルルール(色、レイアウト、フォント)が明確化され、オンライン・オフラインを問わず一貫したブランド体験が構築されています。
同社が提供するサービスは、創業時の警備領域から大きく拡大し、技術監視、建設支援、施設管理など多領域に渡っています。サービスラインが増えると、顧客側からの認識は分散しやすくなりますが、Franktonはロゴとその視覚システムを統一することで、“総合セキュリティ企業”として一つのブランドとして結束させています。
また、ロゴの活用シーンは多岐にわたります。ウェブサイト、LinkedInなどのSNS、実績紹介、現場看板、ユニフォーム、車両、提案資料など、接点が多いからこそ、ロゴの一貫性が重要になります。Franktonはここに戦略的に投資し、どのタッチポイントでも企業の信頼性が揺らがないようデザインコントロールを行っています。
特に、データセンターや大規模開発案件のような「高い安全担保が求められる環境」では、ブランドロゴそのものが“信頼の証明”として働きます。これにより、顧客や現場関係者に対して、視覚的な安心感とプロフェッショナリズムを同時に提供しています。
総じて、Franktonのロゴは「単なる記号」ではなく、企業のサービス価値と信頼性を支える“運用可能なブランド資産”として機能しています。サービス拡大が進む中で、その統合力は今後さらに重要性を増していくでしょう。
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