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【世界のロゴ紹介009】East Marineのロゴデザインとブランド展開

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トルコのマリン市場において、専門性と品揃えで確固たる地位を築いている East Marine。2008 年の創業から現在に至るまで、同社は幅広い商品ラインナップと多拠点展開によって、個人オーナーから業務用途までを支える総合マリンディストリビューターへと進化してきました。その成長の背景には、単なる“店の顔”にとどまらない、企業価値を支えるロゴの設計思想と一貫したブランド運用があります。本コラムでは、同社の企業概要、ロゴデザインの意図、そしてブランド展開における視覚戦略を整理し、同社がどのように現在のブランドへと成長したのかを見ていきます。

企業概要|トルコ最大級のマリン用品ディストリビューターとしての成長軌跡

East Marine(East Marine Denizcilik ve Turizm A.Ş.)は、トルコのマリン市場において重要な位置を占める企業として広く知られています。同社は 2008 年、米国の大手マリン用品チェーンである West Marine のトルコフランチャイズとして設立されました。その後 2015 年に独立し、「East Marine」として自社ブランドを掲げ、新たな事業拡大のフェーズに入りました。この独立は単なる名称変更ではなく、トルコの市場環境や自社の強みを踏まえて再構築されたブランド戦略の出発点だったと言えます。

現在、同社はイスタンブール(カルタル、カラミシュ)をはじめ、ボドルム、マルマリス、ギョチェクなど、マリン需要の高い沿岸部に複数の実店舗を展開しています。消費者向け販売にとどまらず、造船所、輸入業者、メンテナンス企業といった BtoB セグメントにも強みを持ち、個人から専門業者まで幅広い顧客層をカバーしています。

East Marine の事業の核を成すのは、2 万点を超える幅広い商品ラインナップです。塗料、船体メンテナンス用品、電子機器、ナビゲーション機器、セキュリティ用品、係留用品、配管・電装部品、キャビン用品、水上スポーツ用品など、海で必要となるほぼすべてのカテゴリーを網羅しています。これにより、消費者が複数店舗を回る必要がなく、同社のみで必要なものがすべて揃う「ワンストップ・マリンストア」としてのポジションを確立しています。

さらに、East Marine は販売だけでなく、メーカー・輸出業者として国際市場にも関与しています。独自商品や選定したサプライ品を国外にも供給することで、トルコ国内の枠を超えた BtoB ビジネスを展開し、ブランドの存在感をグローバルに広げています。こうした多角的な事業運営と市場対応力が、同社の安定的な成長を下支えしているのです。

ロゴデザインの意図|専門性・信頼性・海洋性を可視化するシンプルな設計思想

East Marine のロゴは、一見すると極めてミニマルで装飾の少ないデザインに見えます。しかしその背後には、同社の事業特性や顧客セグメントを踏まえた合理的なデザイン意図が存在します。まず、ロゴの構成として中心に置かれている「EAST MARINE」というワードマークは、視認性を最優先したサンセリフ体を採用しています。過度な装飾を排し、遠距離からでも読みやすいことを重視した設計は、小売店の看板やマリーナ環境での利用に適した実用性を備えています。

配色は海を象徴する濃紺・青・白が基調で、これによって「海洋領域の専門企業である」というアイデンティティを瞬時に伝えています。マリン関連事業は“海との結びつきの強さ”が重要であり、ブランドの第一印象として青系統の安定した配色は極めて理にかなった選択です。また、この配色はオンライン・印刷物・サインなど、さまざまな媒体でも破綻が起きにくく、再現性と汎用性に優れています。

シンボルマークとしては、波を抽象化したラインや海面を思わせる形状が併用されています。これらは「海・航海・揺らぎ」という視覚言語を簡潔に象徴し、事業領域を視覚的に明確化する役割を担います。特に、同社が扱う商品が「機能性」「耐久性」「安全性」といった実用品であるため、複雑な表現に寄せず“用途に寄り添う誠実さ”を強調するデザイン方針が適合しています。

もうひとつ重要なのは、「国際的な普遍性」です。East Marine は West Marine のフランチャイズから独立した背景を持つため、国際的なブランド感を継承しつつ、トルコ独自の市場に合わせてローカライズする必要がありました。そのため、過度に民族性を押し出すのではなく、世界中のマリン業界で通用する普遍的なデザイン言語が選ばれています。

結果として、East Marine のロゴは「専門性」「信頼性」「海洋性」「国際的な普遍性」をすべて備えたバランス型のコーポレートロゴになっており、ブランドの成長を支える強固な基盤として機能しています。

ブランド展開におけるロゴの役割|視覚インフラとして企業価値を支える仕組み

East Marine のロゴは単なる企業の象徴ではなく、「ブランド体験を統一し、信頼を醸成する視覚インフラ」として機能しています。同社のブランド展開における最大の特徴は、実店舗・オンライン・商品・広告といったあらゆる接点でロゴを統一的に使用している点にあります。

まず実店舗に目を向けると、イスタンブールからエーゲ海沿岸のリゾート地まで、どの店舗でも濃紺と白を基本とする統一サインが使用されています。店舗ファサード、看板、駐車場サイン、内装のディレクションに至るまでロゴと配色が徹底されており、それにより全国チェーンとしての一体感と専門店としての信頼性を視覚的に構築しています。この「どこに行っても East Marine と認識できる」ブランド体験は、小売チェーンにおいて非常に強力な資産です。

オンラインストアでも同一のロゴ・配色が使用され、実店舗との体験差をなくすことで OMO(Online Merges with Offline)的な一貫したブランドイメージを形成しています。ユーザーが Web 経由で商品検索を行い、店舗で受け取ったり相談したりする導線においても、ロゴが「同じ企業である」という安心感を提供しています。

さらに、同社は商品タグ、プライベートブランド商品のパッケージ、印刷カタログ、販促バナー、船舶関連用品の刻印など、多様な物理媒体にもロゴを展開しています。これにより、ロゴは“販売者としての責任”や“品質保証の印象”を付与し、消費者側の信頼形成に寄与しています。BtoB顧客にとっても、ロゴの統一性は「安定供給」「専門性」「信頼できる取引先」という評価につながりやすく、事業成長の重要な支えとなっています。

国際取引においてもロゴが活用されており、トルコ国内外に向けた輸出品や取引資料で一貫性を保つことで、East Marine のブランドが国際水準で認識される土台を整えています。このように、ロゴは単に企業名を示すだけでなく、国境を越えて「信頼性の印」として機能しています。

総じて、East Marine のロゴは「視覚的な統一性」「品質保証」「顧客体験の連続性」という三つの役割を果たし、企業の競争力を支える中核的資産となっています。

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