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乗鞍高原ロゴリニューアルに見る、ブランド観とデザイン設計の考え方

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ロゴは、単なる視覚的な印ではありません。
それは、ブランドが何を大切にし、どのような姿勢で社会と向き合おうとしているのかを、言葉に先立って伝えるための装置です。乗鞍高原の新しいロゴには、場所としての機能や情報を超えて、その土地が持つ空気感や価値観を丁寧に伝えようとする意図が込められています。本記事では、乗鞍高原のロゴリニューアルを手がかりに、背景にあるブランド観と、ロゴデザインの設計的特徴を整理していきます。

乗鞍高原のロゴリニューアルが担うブランディング上の役割

近年、私たちは、乗鞍高原を単なる「訪れる場所」として捉えるのではなく、心を整え、自分自身のリズムを取り戻すことができる場所としての魅力を、より積極的に発信していきたいと考えるようになりました。 (乗鞍高原公式サイトより)

この一文が示しているのは、乗鞍高原そのものを大きく変えようとする宣言ではありません。自然環境や立地条件といった本質的な価値はそのままに、「どのような視点で伝えるのか」「何を大切に感じ取ってほしいのか」という発信の軸を、より明確にしようとする姿勢の変化です。

こうした背景のもとで行われたロゴリニューアルは、情報整理のためのデザイン刷新ではなく、ブランドのスタンスを視覚的に共有するための取り組みと位置づけることができます。
ロゴは、乗鞍高原がどんな施設を持ち、どんな体験ができるのかを説明するものではありません。むしろ、そこに触れた瞬間に、どのような気配や感覚を受け取ってほしいのかを、先に示す役割を担っています。

ブランドコンセプトである「Tune Life 生きる、のリズムを調える」は、行動を促すメッセージというよりも、状態を静かに示す言葉です。ロゴはこの考え方を補足する存在として、言語的な説明に頼らず、視覚そのものによってブランドの方向性を伝える基点となっています。

ロゴデザインに見られる構造と差異化のポイント

乗鞍高原のロゴは、具体的なモチーフを前面に押し出したデザインではありません。山や自然を直接的に描写するのではなく、ひらがなの「の」と「こ」をベースにした要素を組み合わせることで、抽象度の高い造形が構成されています。

この構造は、「のりくら高原」という名称をそのまま可視化するためのものではなく、言葉を分解し、再構成することで生まれるリズムや連なりを重視した設計です。要素同士の間隔や曲線の流れは均質に整えられており、視覚的な主張を抑えながらも、全体として一定のリズム感が保たれています。

作図の観点から見ると、線の太さや曲率には極端な変化がなく、要素間の関係性もフラットに扱われています。これは、特定の象徴や意味を強く印象づけるためではなく、見る側が過度な解釈を求められずに受け取れる状態を意図したものと考えられます。

多くの観光地ロゴが、自然の象徴やエンブレム型の構成によって分かりやすさを優先する中で、乗鞍高原のロゴは意図的に説明性を抑えています。この差異化は、視覚的な目新しさを狙ったものではなく、ブランドとして「語りすぎない」姿勢を明確に示すための選択です。

結果として、このロゴは強い印象を残すというよりも、繰り返し目にする中で、違和感なく風景に溶け込む存在として機能します。その在り方自体が、乗鞍高原の目指す世界観と重なっています。

ロゴが伝えようとしている価値とブランディングへの影響

このロゴが伝えようとしているのは、利用価値や利便性ではありません。
乗鞍高原に触れることで、どのような気持ちの変化が起こり得るのか、その可能性を静かに示すことに重きが置かれています。

「調える」という言葉が象徴するように、ここで想定されているのは、何かを付け加えることではなく、過剰なものから距離を取る感覚です。ロゴの形状や色彩、線の扱いも、その考え方と整合しています。ブルーやグリーンを基調とした配色は、感情を高揚させるためのものではなく、視覚的な負荷を下げ、落ち着いた印象を保つための選択です。

このロゴがブランディングにもたらす影響は、短期的な訴求力では測りにくいものです。しかし、Webサイトや広報物、現地でのサインなど、さまざまな接点で一貫して使われることで、「何となく心地よい」「説明できないが安心感がある」といった印象が、徐々に積み重なっていくことが期待されます。

ロゴは、ブランドの完成形を示すものではなく、これから重ねられていく体験や発信を受け止めるための土台です。
乗鞍高原の新しいロゴは、その土台として、過度に語らず、しかし確かな思想を内包した、慎重に設計された視覚表現だと言えるでしょう。


※ロゴ画像引用元:https://norikura.gr.jp/
※本記事はデザインの研究・考察を目的として公開しており、権利を侵害する意図はございません。

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