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創業123年のトモマスがロゴを刷新。白い鳥と「揺らぎ」に込められたブランド再定義の視覚設計

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創業123年という長い歴史を歩んできた飲料メーカーが、なぜ今、ロゴを刷新したのか。

その背景にあるのは、単なる外見のアップデートではありません。自らの立ち位置を再定義し、未来の企業像を明確に指ししめすという強い意志があります。本記事では、トモマスのロゴリニューアルを事例に、ブランド観とデザインの関係性、そして「設計としてのデザイン」の読み解き方を整理します。ロゴを単なる「きれいなマーク」としてではなく、「ブランドを支える視覚設計」として捉えるための視点として、ぜひ参考にしてください。

創業123年の老舗がロゴに託した「ブランドの再定義」

トモマスは、長きにわたり地域に根差した飲料メーカーとして確かな存在感を築いてきました。しかしその一方で、時代の変化とともに「企業名の読みづらさ」や「ブランド認知の広がりにくさ」といった課題も浮き彫りになっていました。

今回のロゴリニューアルは、こうした課題を表面的な修正で済ませるものではありません。「自分たちはどのような価値を提供し続ける企業なのか」を、改めて言語化・視覚化する重要なプロジェクトとして位置づけられています。

その象徴が、新たに掲げられたスローガン「友と、ますます。」です。飲料というプロダクトを通じ、人と人の関係性を支え、日常に自然と溶け込む存在でありたい——。そんな企業姿勢が、この言葉に凝縮されています。新ロゴは、この理念を視認可能な形として担保する役割を担っています。つまり、ロゴは理念を飾る装飾ではなく、ブランドの思想を直感的に伝えるための「基盤」として設計されているのです。

「白い鳥」と「揺らぎ」に込められた緻密なデザイン設計

新ロゴにおいて、まず目を引くのは空へと羽ばたく「白い鳥」のモチーフです。

鳥は古来より平和や幸福、希望の象徴とされてきましたが、このロゴではさらに「未来へ向かって進む姿勢」が強調されています。単に羽ばたいているのではなく、上方へ突き抜けていくような構図を採用することで、成長と拡張を前提としたブランド像を描き出しています。

また、背景の青い形状にも重要な意図が隠されています。あえて完全な円を避け、不均一な輪郭を持たせたフォルムは、炭酸の泡の「揺らぎ」から着想を得たものです。

この不完全さは、デザイン上の単なる遊びではありません。均質で整いすぎた形ではなく、自然発生的な動きや変化を内包させることで、「固定化された組織」ではなく「環境や時代に応じて変化し続けるブランド」であることを表現しています。

さらに、社名表記をカタカナの「トモマス」へ変更した点も、戦略的な判断です。漢字が持つ重厚感や伝統というイメージを手放す代わりに、圧倒的な可読性と親しみやすさを優先しました。競合他社が英字ロゴや抽象的なマークに走るなか、「覚えやすく、呼びやすい」という実用的な差別化を選択したのです。視覚的な個性だけでなく、実際の使用シーンまでを見据えた設計がなされています。

ロゴが伝える価値と、ブランドにもたらす変革

このロゴが最終的に伝えているのは、「飲料を作る会社」という枠を超えた存在価値です。

人と人の間にある時間や空間を、さりげなく心地よいものにする。その媒介(メディア)としてブランドが存在する——。こうした思想が、白い鳥の軽やかさや揺らぎのあるフォルムによって体現されています。

ブランディングの観点から見れば、このロゴは企業のスタンスを内外に示す旗印です。

  • 社内に対して: 変化を恐れず挑戦し続けることを肯定するメッセージ
  • 社外に対して: 親しみやすく、開かれたブランドイメージの構築

結果として、商品単体の印象だけでなく、企業全体への信頼感や共感を醸成する土台となることが期待されます。

ここで重要なのは、このロゴが「言葉で説明されずとも、なんとなく伝わる」ように設計されている点です。ロゴとは言葉の代替装置であり、瞬時に価値観を伝達する「視覚インフラ」でもあります。

トモマスのロゴは、その役割を深く理解した上で、思想と実用性のバランスを極めて高いレベルで両立させています。ロゴリニューアルの成功とは、見た目の派手さではなく、ブランドの進むべき方向を迷いなく示せるかどうかにあります。その意味で、この新ロゴは次代を支える盤石な基盤として、十分に機能する設計であると言えるでしょう。


※ロゴ画像引用元:https://www.tomomasu.co.jp/
※本記事はデザインの研究・考察を目的として公開しており、権利を侵害する意図はございません。

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