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COLUMN
日用品ブランドは、生活に深く入り込む存在であるがゆえに、派手さよりも「信頼」と「一貫性」が強く求められます。その中で、200以上の国と地域で事業を展開するColgate-Palmoliveは、ロゴを通じて自社の価値観と社会的役割をどのように可視化してきたのでしょうか。本稿では、2025年のブランド・アイデンティティ刷新を軸に、同社ロゴが内包するブランド観とデザイン設計の意図を整理します。
Colgate-Palmoliveは、オーラルケア、パーソナルケア、ホームケア、ペットニュートリションといった幅広い事業を展開するマルチブランド企業です。このような企業において、コーポレートロゴは単なる社名表示ではなく、分散しがちなブランド群を束ねる「価値の上位概念」として機能する必要があります。同社が掲げるパーパス「Make More Smiles」は、健康・衛生・幸福といった抽象度の高い価値を包括する言葉であり、ロゴはそれを視覚的に集約する装置として設計されています。2025年の刷新では、製品ブランドの背後に控えがちだったコーポレートブランドを前面に押し出し、社会的責任やサステナビリティといった文脈を語る際の“顔”としての役割を明確化しました。
刷新後のロゴは、鮮やかなブルーのデザインを基調としつつ、極めてミニマルな構成に整理されています。最大の特徴は、文字の「C」と「P」の間のネガティブスペース(空白)が、見る者に「笑顔(スマイル)」を連想させる形に巧妙に調整されている点です。この造形は偶然ではなく、企業のパーパスである「Make More Smiles(より多くの笑顔をつくる)」を視覚的に象徴するための設計といえます。つまり、スマイルは独立したモチーフとして付加されたのではなく、ロゴそのものの構造の中に内包されているのです。過度な装飾に頼らず、デザインの骨格と余白設計によって意味を埋め込むこの手法は、成熟したコーポレートブランドにふさわしいアプローチです。競合するグローバル消費財企業の多くが抽象シンボルやエンブレムを採用する中で、Colgate-Palmoliveは既存ロゴのデザインを踏襲し、可読性と記号性の両立を貫いています。
このロゴが伝えようとしているのは、「優しさ」や「親しみやすさ」といった感情価値にとどまりません。スマイルという普遍的なモチーフをロゴ構造に組み込むことで、健康を起点とした前向きな変化を社会にもたらす存在であるという企業姿勢を示しています。結果としてロゴは、広告、IR、サステナビリティ報告、採用広報に至るまで一貫したトーンを生み出すブランド基盤として機能します。短期的な認知向上よりも、長期的な信頼資産の構築を重視する設計思想は、生活者との継続的関係性を前提とする日用品企業にとって合理的です。Colgate-Palmoliveのロゴは、「主張しすぎないが、確実に意味を伝える」設計によって、グローバルブランドとしての成熟度と一貫性を体現しているといえるでしょう。
※ロゴ画像引用元:https://www.colgatepalmolive.com/
※本記事はデザインの研究・考察を目的として公開しており、権利を侵害する意図はございません。
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