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ロゴデザイン会社とは?業態や制作の仕組みなどを解説

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企業や店舗、商品やサービスなど、ありとあらゆるもののシンボルとして必要不可欠なロゴは、グラフィックデザインというジャンルの制作物です。そのロゴですが、以前はデザイン事務所や制作会社が世の中の制作ニーズを一手に引き受けてきました。しかし近年、当サービスsynchlogoのように、ロゴの制作・デザインを専門にするという新たなコンセプトの会社(ロゴデザイン会社)が次々と設立され、ロゴ制作のマーケットに大きな変化がもたされました。

このコラムは、グラフィックデザイン業界にイノベーションを起こしたロゴデザイン会社とは一体どういう会社なのか、その業態や仕組みなどについて解説するものです。これからロゴデザイン会社にロゴ制作を依頼しようと考えている方々に向け、有益かつ参考になる情報が幅広くご提供できればと考えております。

【目次】

1.ロゴデザイン会社とロゴ制作というマーケットについて

ロゴデザイン会社という名前ですからデザイン業界の会社だと想像するかと思いますが、ロゴデザイン会社は必ずしもデザイン業界の中にある会社だという訳ではありません。当サービスsynchlogoは、運営主体が公益社団法人日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)の会員ですが、ロゴデザイン会社はこうしてグラフィックデザイン業界に軸足をおいて事業展開を行っているところだけでなく、デザイン業界の外から参入している会社もたくさんあります

異なる業界からわざわざデザイン業界のロゴ制作事業に参入する理由は、ロゴ制作というコンテンツが非常にパイの大きいマーケットだからです。参考までに数字で一例を紹介すると、会社ロゴを必要とする新規法人設立は、2012年に約10万件、2021年では約14万件にまで達しており、今後も増えることが予測されます。デザイン業界の外から見れば、ロゴ制作というコンテンツはまだまだブルーオーシャンの分野だと思われているのでしょう。

またロゴ制作には地域性がなく、特に現在はWebを介したサービス展開が主流となっています。ですのでビジネスの場においては、必ずしもデザインに強い会社がリードできるという訳ではなく、IT業界やWeb業界、あるいはマーケティング業界に精通した会社の展開するロゴ制作事業が一歩リードしている側面も見られます。

2.ロゴデザイン会社のはじまり

しかし一昔前までは、ロゴデザインを専業とする会社やサービスなどはなく、グラフィックデザインが請け負うべき業務の範疇として、デザイン事務所や制作会社がロゴの制作・デザイン業務を引き受けてきました。ではいつ頃、どのようにしてロゴデザイン会社は誕生したのでしょうか?ここでは、ロゴデザイン会社が誕生するまでの歴史を紐解き、ロゴデザイン会社がどのようにして今のポジションを確立するようになったのかについて見ていきたいと思います。

揺籃期:特殊な存在であったロゴデザイン

ロゴは、そのブランドイメージの顔として顧客やユーザーに多きな影響を与える制作物です。そしてそのロゴによって良いイメージが世の中に定着すると、時代が変わってもそのデザインを変える理由がないため、数十年単位で使われ続けることも珍しくありません。

一方、グラフィックデザインは広告や宣伝を対象とすることが多く、印刷物やパッケージ、チラシやポスターといった「消費される制作物」を生み出し続ける職業として成熟してきました。しかしロゴだけはそれらとは違い、「長寿命な制作物」であったことから、グラフィックデザインの中でも特種な存在として扱われていました

萌芽期:CI・VIなどを生業とするブランドデザイン会社の登場

そんな中、ロゴデザイン会社が誕生する以前に、ロゴを作る目的である「ブランディング」に関するデザインを専門とする、ブランドデザイン会社が設立され始めます。その会社は主にCI(Corporate Identity:コーポレートアイデンティティ)やVI(Visual Identity:ヴィジュアルアイデンティティ)と呼ばれる領域を生業とし、現在我々の身近にある様々な商品やサービス、また有名企業やお店などのあらゆるヴィジュアルをデザインをしてきました。ロゴは、そのブランドデザイン会社が検討し定めたブランディング戦略に基づいて作られた制作物の一つとして位置付けられており、この頃はまだロゴが単体で作られることはあまり多くありませんでした

黎明期:次々と現れるロゴデザイン会社

2010年頃になり、ロゴデザインを専業とする会社やサービスが次々と現れるようになりました。何故このタイミングなのか、はっきりした理由は定かではありませんが、2000年の前後に日本政府が経済活性化のために行った様々な規制緩和策によって起こった「第3次ベンチャーブーム」と呼ばれるトレンドや、以前より続いていたグラフィックデザイン業界における受注業者の細分化現象が関係しているのではないかと考えられています。

そしてロゴデザイン会社はその後もどんどん増えていき、ネットで「ロゴデザイン」「ロゴ制作」と検索すれば、ロゴデザイン会社のホームページやサービスサイトが上位を占めるようになってきました。こうした状況の変化により、それまでグラフィックデザインの範疇、ブランディング戦略の一環として作られてきたロゴは、単体でも作られるものとしてデザイン業界内外に定着し始めていったのです。

成長期:ロゴデザインというコンテンツの確立(現在)

「ロゴは単体でも作られるもの」という認識の定着が進む中、そこに環境の変化が加わり、さらにロゴ制作の市場は変わっていきます。それまではデザイン事務所や制作会社、そしてロゴデザイン会社といった「組織」がロゴ制作を担っていましたが、SNSやクラウドソーシング、スキルマーケットなど、クライアントとデザイナー個人が直接繋がれる環境が整備されたことで、「ロゴは個人でも作れるもの」という認識も加わっていったのです。その証拠に、SNSでは「ロゴデザイナー」を名乗る、ロゴデザインを専業とした個人デザイナーまで現れるようになりました。そしてこのロゴデザイナー達の一部は、ロゴデザイン会社に所属するようにもなり、ロゴデザイン会社のビジネスはより成長することになるのです。

こうしてグラフィックデザイン、ブランディングデザイン内の1コンテンツという位置付けだったロゴは、「単体でも作られるもの」「個人でも作れるもの」というポジションの獲得により、「ロゴデザイン」という単体のコンテンツとして確立されるようになりました。そしてロゴデザイン会社のポジションも今では確実ものとなり、ロゴデザイン会社を取り巻く状況は成熟期へと向かい始めています。

3.ロゴデザイン会社の種類

ロゴデザイン会社には大きく2つの種類があります。ネット検索で上位に出てくる実際の会社・サービスの例と共に紹介すると、

①オリジナルロゴをデザインする会社・サービス
ビズアップロゴ市synchlogo(当サービス)など

②完成したロゴを販売する会社・サービス
ロゴマーケットロゴタンクなど

が挙げられます。
ここではこの①・②がそれぞれどんなところで、どんなロゴ制作を行っているかについて詳しく解説していきたいと思います。

①オリジナルロゴをデザインする会社・サービス

◆受注方法
当サービスsynchlogoを含む、オリジナルでロゴをデザインする会社のロゴ制作は、基本的にはまずクライアントからの問い合わせから始まります。会社やサービスのWebサイトにある、制作手順・制作料・制作実績のクオリティを見て、好みや条件が合えば問い合わせが行われ、商談、契約という流れになります。

集客活動はネット上がメインになるため、どの会社もSEOやネット広告にかなり力を入れているようです。会社・サービスのセールスポイントやロゴデザインに関する豆知識、さらには過去の実績の制作プロセスなどを題材にした記事を量産し、ロゴ制作に関する検索でできるだけ上位にヒットするように取り組んでいます。

◆制作体制
ロゴを作る手順は一般的なグラフィックデザインの制作過程とほぼ同じで、ヒアリング→調査→デザイン提案→修正・調整→納品という流れです。しかし制作体制については少し異なり、グラフィックデザインやブランドデザインでは、クリエイティブディレクターやアートディレクターと呼ばれる人達が前に出て、クライアントとやり取りすることがほとんどです。彼らはデザインの大きな方向性を検討して定めたり、デザイナーに指示を出して実際の制作を行わせたりするなど、クライアントとデザイナーの間に入って制作を進める責任を負った、調整役のような立ち回りを行うポジションです。

しかしロゴデザイン会社にはクリエイティブディレクターやアートディレクターはおらず、単なる窓口としてクライアントとデザイナーとの連絡を行う事務員のような人を間に置いているケースが多く見られます。ちなみに当サービスsynchlogoのように、見積もりから制作・納品までデザイナー1人が直接担当する「専任担当制」を採用しているところも少ないながらあるようです。

また、詳しくは後述いたしますが、実際にロゴを制作しているのはロゴデザイン会社の社員ではなく、会社と提携しているフリーランスのデザイナーであることがほとんどです。したがって制作されるロゴのデザインクオリティについては、会社の規模や経営年数はあまり参考にならず、担当するデザイナーの力量にかなり左右されると考えられます。

◆制作システム
多くの会社・サービスでは、ひとつのロゴ制作依頼に対し、コンペ形式で複数の案を作り、その中から採用案をクライアントに選んでもらうというシステムで制作が行われています。コンペ案はその会社の提携デザイナー複数人によって持ち寄られ、採用となった案をデザインしたデザイナーに報酬が与えられるという仕組みになっています。

採用とならなかった案をデザインしたデザイナーに対する報酬はゼロ、もしくは参加費程度の金額支給となるため、コンペに参加するのは、「絶対に採用案を作ってやる」という鼻息の荒いデザイナーから、「適当に作って運よく採用となればいいや」と考えるデザイナーまで、そのモチベーションには大きな差があるものと思われます。またこのコンペ形式の制作システムとしているところは、初回の提案が気に入らなければ費用はゼロ、つまり無料提案という取り組みを行い、さらにそれを集客のためのPRポイントにもしているケースが多く見られます。

一方、当サービスsynchlogoのように、コンペ形式や無料提案を行っていない、通常の業務委託形式の制作システムとしているところももちろんあります。そしてその多くは「3案で59,800円」など、初回提案の数によってデザイン料が設定されているところがほとんどです。無料提案ではないため、初回提案でクライアントの気に入る案が出てこないリスクはもちろんありますが、その分、デザイン料については、無料提案システムを導入している会社・サービスよりも比較的安いのが特徴です。また、既定の回数以上の修正・調整や、著作権譲渡・オリジナルデータの譲渡などが料金プランに含まれていないケースもあるため、依頼する際にはそのあたりを事前にしっかり調べておく必要があります。

◆費用感
こちらの記事にも参考にできることを書いておりますが、ロゴ制作にかかる費用は概ね30,000円~300,000円程度で、クラウドソーシングやスキルマーケットよりは高く、デザイン事務所や制作会社、ブランドデザイン会社よりは安いといった価格帯となっております。

また先ほども述べましたが、無料提案システムを導入しているところはこの価格帯の中でも比較的高価格帯の金額でサービスの提供を行っており、無料提案の有無で価格が二極化している様子がうかがえます。

◆主な取引先
synchlogoでは日揮ホールディングス株式会社といった大企業や、テレビ東京など著名な企業との取引を行うことも多いですが、オリジナルロゴをデザインするロゴデザイン会社全体としては、中小企業や個人との取引がその大半を占めています

大企業や著名な企業には、すでに専属のデザイン事務所や制作会社、あるいは広告代理店などとの取引が昔から続いていることが多く、グラフィックデザイン業界では後発のロゴデザイン会社が入り込む隙間はないと思われます。

取引先の業種・業態については幅広く、これといった偏りは見られませんが、最近ではIT系など個人で起業しやすい業種からの依頼が多くなっているようです。

②完成したロゴを販売する会社・サービス

◆受注方法
この種類の会社のロゴ制作は、①のオリジナルでロゴデザインする会社とは異なり、Webサイトで公開している既に完成したロゴ(ストックロゴ)をクライアントに見てもらい、気に入ったロゴを購入し、手に入れてもらうという仕組みになっています。ストックロゴは、シンボルマークの下あるいは横に仮の名称が入っており、それをクライアントの社名や店名に打ち換えたものが納品物として提供されます。したがってロゴタイプ(社名や店名など文字だけのロゴ)の販売は行われておらず、シンボルマークを有するロゴのみが取り扱われています。そのため制作手順も①とはまったく異なり、ロゴ購入→社名・店名入れ→納品という3ステップで終わることがほとんどなのです。

また集客活動については①と同じくネット上がメインになるため、こちらもやはりSEOやネット広告に力を入れています。会社によっては、ホームページ上に公開されているストックロゴのページが数万という規模のところもあり、ネット集客の力の入れ方については①よりも上かもしれません。

◆制作体制
①と同様、ストックロゴを制作しているのはロゴデザイン会社の社員ではなく、会社と提携しているフリーランスのデザイナーです。しかしほとんどの場合、ロゴマーケット以外は公開されているストックロゴの制作を担当したデザイナーの紹介はされていません。したがって、誰がそのロゴ作ったかは分からず、ロゴ購入希望者は純粋にデザインが気に入ったかどうかだけでロゴを選ぶことになるのです

◆制作システム
ストックロゴは提携デザイナーが制作しており、ロゴが売れると、そのロゴの販売価格から会社によって定められた手数料を引いた金額がデザイナーに支払われます。つまり、ロゴデザイン会社はその手数料によって利益を上げ、ストックロゴサービスを運営しているのです。

ストックロゴは提携デザイナーによって継続的に作られており、制作する度にサイトにアップロードされ続け、そのストック数は数万点にのぼるところもあります。しかし、ロゴはデザイナーの労力だけで出来上がっているものであり、またロゴデータの保管に必要な経費もサーバー使用料程度ですので、在庫という概念がないことも特徴として挙げられます。

ストック数が多ければ多いほど、購入希望者のイメージに合う様々なロゴを揃えることができる一方、そのロゴを探す手間もかかるようになってしまうようになってしまいます。ですので、Webサイト上でロゴを探しやすくする検索システムの構築が重要になっています

◆費用感
ロゴの販売価格は10,000円~80,000円程度で、金額についてはロゴデザイン会社が決定していることもあれば、そのロゴを制作したデザイナーが設定していることもあります。

また、販売されているロゴを、より自分好みのデザインにアレンジした上で購入したいという購入者もいることから、いくらか追加費用を支払えばデザインの修正や調整ができるというオプションを準備している会社やサービスもあります。

◆主な取引先
ロゴ購入者の多くが起業・開店しようとしている個人で、中小企業との取引も一定数あるようです。大企業や著名な企業との取引はあまり多くなく、それらは①やデザイン事務所や制作会社でオリジナルロゴを作るようです。金額もさることながら、すぐにロゴが手に入るという手軽さが個人・中小企業に受けているのだと思います。

4.ロゴデザイン会社と提携するデザイナーとは

前節で解説した通り、ロゴデザイン会社に社員デザイナーはおらず、実際制作しているのは会社と提携しているフリーランスのデザイナーであることがほとんどです。したがって、ロゴデザインのクオリティは実際作る人の力量に左右されることから、ロゴを作りたいと考えている人は、実際にデザインを担当する提携デザイナーの素性が気になるところではないかと思います。

そこでここでは、ロゴデザイン会社と提携しているデザイナーはどういった人達なのかについて解説していきたいと思います。近年SNSで見かけるようになった「ロゴデザイナー」を名乗るロゴを専門とするデザイナーもいますが、それはまだまだ少数で、提携デザイナーのほとんどは、それぞれに別のデザイン職の肩書きを持って活動しています。そこでここでは、それぞれのデザイン職のスキルや知見を、どのようにロゴデザインに活かしているかについてもご覧いただきましょう。

グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーは芸術系・美術系の大学や専門学校を卒業している方が多いほか、建築系の大学や専門学校卒という方もいます。また少数ですが、デザインとは無縁のところからキャリアをスタートさせた方もいますが、その方達は独学でかなり勉強してこられた印象です。

グラフィックデザイナーが扱えるデザインの範囲は広く、名刺・パンフレット・チラシ・バナーなど情報のレイアウトを中心にデザインするものから、ポスター・屋外広告物・Webヴィジュアルといったヴィジュアル制作やコラージュといったセンスやテクニックが必要なデザインものまで多種多様です。

ですのでデザインに関する知識や経験、スキルを広く、多く持っており、それらを総合的に使ってデザインできるのがグラフィックデザイナーのロゴ制作の特徴といえるでしょう。

イラストレーター

イラストレーターもグラフィックデザイナーと同様に芸術系・美術系の大学や専門学校を卒業している方が多くいます。また絵やイラストを描く趣味が高じて仕事にしたという方も少なくありません。

イラストレーターはその名の通り、イラスト制作を専門とした職業です。よって制作できるロゴも、イラストを用いたもの、あるいはイラストを応用したデザインということになります。

イラストレーターは作風を売りにしているタイプの方と、お客さんの希望のテイストで描くタイプの2種類がいます。ですので、前者が作るロゴはその方の作風で仕上がりますし、後者の場合はある程度希望のテイストで作ってもらうことができるでしょう。

DTPデザイナー

DTPは「Desktop Publishing(デスクトップ パブリッシング)」の略で、パソコンで印刷物のデータを制作することです。つまりDTPデザイナーとはパソコンで印刷物をデザインするデザイナーのことで、グラフィックデザイナーも同様のことは行いますが、イラストや写真、原稿等の情報整理を行い、紙面にレイアウト・デザインしていくのがより得意な方たちです。

DTPデザイナーも、芸術系・美術系の大学や専門学校出身の方が多いですが、スキルやテクニックがある程度確立された分野ですので、デザインを学んでこなかった方が後から勉強して仕事にされてる例も多く見られます。

DTPを専門としているため、名刺や会社案内など、印刷物のデザインと共にロゴ制作を依頼されることがあります。依頼数としてはさほど多くはないと思いますが、デザインの基礎は学習できている方ばかりなので、ある程度のクオリティでロゴを作ることはできるでしょう

Webデザイナー

Webデザイナーは主にWebサイトをデザインする人です。Webデザインは他のデザインと違い、ユーザーが快適にWebサイトを閲覧することができるかという機能性や操作性まで考えなければならない(UI:ユーザーインタフェース)ため、他のデザイナーとはデザインに対する視点が少し違うことがあります。

Webデザインは美しいグラフィックを仕上げることよりも、機能性や操作性の方に重きを置くことがあるため、Web制作のことを「設計」と表現する場合もあります。

ですのでセンスや感性でデザインするというよりも、使いやすさや機能的であるかどうかという着眼点でロゴをデザインすることが多いと思います。また、昨今ではWebサイトにロゴは欠かせないものになりつつあるため、Webとトータルでデザインを依頼することが増えつつあるようです。

5.ロゴデザイン会社が提携デザイナーに求めるものとは

ではデザイン職を生業にしていれば、ロゴデザイン会社の提携デザイナーには誰でもなれるものでなのでしょうか?その答えは「No」で、一定の実力がないと提携の契約をしてもらうことはできないようになっています。なぜなら、制作するデザインの質がロゴデザイン会社の信頼に繋がっていくからです。
ロゴデザイン会社は、提携候補のフリーランスのデザイナーに必ず審査をするようにしています。面接や実技試験(架空の会社ロゴ制作テストなど)で、デザイナーの実力や適性がどうなのかをを見極めているのです。ちなみにsynchlogoでは、面接と実技試験のほか、「過去に大企業もしくは公的機関のロゴ制作実績を有していること」も提携デザイナーになるための必須条件としています。

そこで、ロゴデザイン会社が提携するデザイナーに求めているのは何か、ここではスキル・知識・センスという3点を取り上げて解説していきたいと思います。

スキル

ロゴの制作・デザインで絶対に必要なのは、ロゴのデータを作成するためのパソコンソフトが扱えることです。ロゴ制作はAdobe Illustratorというソフトが使えることは必須で、加えて納品するさまざまな形式の画像データへ変換するためのAdobe Photoshopというソフトもある程度使えることが望ましいです。

その他に必須というスキルはありませんが、デザイン検討する際に行う手描きのスケッチに慣れている人だとより好ましく思われます。ロゴはラフデザイン検討時にいくつものデザインを考えるのですが、パソコンソフト上でそれをやるとどうしても操作に時間がかかってしまいます。しかしスケッチであれば短時間に数多くのデザインアイデアを出すことができるため重宝します。スケッチは、昔は慣れていて当たり前のスキルでしたが、最近は様々な検討ツールが出たため、手描きスケッチをしないクリエイターがかなり増えているようです。紙にペンや鉛筆で描くのは何よりも早いことから、最も効率的にデザインのアイデア出しをする方法は、今でもやはりスケッチだと言えるでしょう

知識

デザインに関する知識は、大学や専門学校で学んだり、フリーランスになる前に勤務先にて実務で経験したりして得ているものです。ここではそれらの知識のうち、特にロゴデザインで必要とされるデザイン関係の知識について紹介していきたいと思います。

◆図形に関する知識
デザインはケースバイケースなので、こういう図形にすれば良いロゴができるといったものはありません。しかしデザインする上で役に立つ定番の知識はいくつかあり、たとえば黄金比や白銀比といったプロポーションに関することや、ある法則で成り立っている幾何学図形の描き方など、主に数学に基づいた知識はある程度必要になるでしょう。

◆視覚に関する知識
ロゴはスマホのアイコンやブラウザのファビコンといった非常に小さなサイズから、ビルの上に掲げられた巨大な屋外広告看板まで、ありとあらゆるサイズで使われます。ですので、そのロゴがどう見えるか、きちんと視認できるかどうかについて、図や字の大きさと距離との関係がきちんと考えられる、視覚距離に関する知識が必要となります。

また実際ロゴを作る際、「錯視」や「図と地」といった概念を用いてデザインすると特徴的なロゴができることがあります。こういった視覚的概念に関することは芸術系・美術系大学や専門学校では基礎知識として学びますが、ロゴを作る実践の場でも当たり前のように使われているのです。

◆色に関する知識
ロゴで使用した色は、対象のブランドカラー・テーマカラーになることが大きく、ブランディングの観点においても非常に重要です。よってその色を決めるためには、色がもたらす効果や影響、どのような色の組み合わせが美しく調和して見えるかといった知識が必要になります。また伝統色や流行色など、時代やセンスに関わる色選びをする上では、様々な色に実際触れて得た経験も必要になってくるでしょう。

◆商標に関する知識
他者の権利を侵さず、また他人に無断で使用されないロゴを作り、使用するために、ロゴの商標登録を行う方はたくさんいます。商標は、弁理士という専門家に出願から登録までを任せるケースがほとんどですが、商標が取れるデザインにするためには、それに関係する法律や登録までの流れについてある程度知っていないと、上手くデザインを進めることができません。ポイントを知っているだけでも、出願・登録しやすいロゴは作れることがあるため、最近ではある程度の知識を有していることが求められるようです。

センス

スキルや知識だけでもロゴデザインはできますが、そのクオリティには限界があり、一定のレベルを超えるには制作者個々のセンス(感性)が必要となります。なぜならロゴは、様々な意味や想いという抽象的なものから、「形」という具体的なものを生み出さなければならないからです。想いや意味をどのような形で表現するのが最も適切かを考えるというのは、スキルや知識の及ぶ範囲ではなく、それまで育てられた制作者個人が持つセンスに依るところが大きいと思います。ここではデザイナーに必要なセンスとは具体的にどのようなものなのかについて紹介していきたいと思います。

◆「らしさ」が作れるセンス
たとえばカフェのロゴで、「cafe」や「coffee」という名称が入らず、なおかつコーヒーカップやコーヒー豆といったカフェだと分かるモチーフも用いずに、カフェらしいロゴを作ることはそう簡単ではありません。

「○○らしさ」のあるロゴを作るとは、上記のような直接的な表現をせずとも「○○」がいかに感じられるようにできるかということです。直接的な表現で「○○」だと分かるロゴを作るのはさほど難しくありません。ロゴデザインの上級者になると、ロゴが醸し出す雰囲気や佇まいで「○○」を感じさせることができるようになります

このセンスを持ち合わせているかどうかは、過去の制作実績などを確認すると分かります。ロゴデザイン会社もきっとそのあたりは注意して見ていることでしょう。

◆形や色のバランスを独創的に整えるセンス
知識や教養としての形や色はルールに則ったやり方が確立されているため、勉強すればある程度は誰でもできるようになります。しかし、クライアントからそのルールに反した配色や形の要望があった場合はどうでしょうか。確立されたルールに則った方がいい、と勧めるのも一手段ですが、センスあるデザイナーであれば、それを独創的でもバランス良く整えることができます。

これはややアートに近い感性かもしれませんが、ロゴのデザインは時にはそういったセンスが求められることもあります。独創的なロゴを作りたい場合は、型にはまったデザインだけでなく、ユニークながらもバランスの取れたロゴデザインができるかどうかが求められるのです。

◆意図を深く読み取るセンス
クライアントはデザインに関しては素人であるため、どんなロゴにしたいかをうまく言葉にできない場合がほとんどです。

形や色に関して、クライアントから具体的な指示があれば誰でもロゴは作れます。しかしそうでない場合は、雑談や拙い言葉の中からクライアントの意図を探し、言葉にできない想いを汲んでデザインしなければなりません。言葉をたくさん引き出すコミュニケーション力は訓練である程度はできるようになりますが、その引き出した言葉から推測したり察知したりする、すなわち「読み取る」ことについてのセンスが問われます

これができる人かどうかの見極めは非常に難しいですが、個人相手に仕事をしている人はそのセンスを持っている可能性が高いです。会社など大きい組織相手だと、クライアントがデザインに対する意見や要望をしっかりとした言葉にまとめてくる傾向があるため、そういったやり方に不慣れな個人相手に仕事をし続けることができている人ほど意図を汲むセンスがあるのかもしれません。

6.おわりに|synchlogoが目指してきたもの

いかがでしたでしょうか。このコラムによってロゴデザイン会社の成り立ちから業態、仕組みまで深く理解ができたのではないかと思います。

最後になぜsynchlogoがロゴ制作専門のサービスとして事業を始めたかについて綴っていきたいと思います。

個人で起業する人や、小さな会社やお店の人達にとって、ロゴは欲しくても手に入れることが難しいものでした。理由は、彼らにとってデザイン会社や制作会社は敷居の高いところだと思われていて、そういったところにロゴ制作を依頼すれば数十万円、数百万円取られるのではという声が今でもなおしばしば聞こえてきます。

ロゴは本来誰でも手軽に手に入れられるものではないのか?

その疑問・課題に答えを見つけたくて、synchlogoはロゴ制作を「サービス」として始めようと考えたのです。

こだわりの強いデザイナーに高いお金を払って頼み、結果、思ったのとは違うロゴが出来てしまうのでは・・・という不安は少なからず誰しも感じると思います。
そこでsynchlogoは、「サービスなら誰でも気軽に依頼しやすいのではないか?」という着想に至ったのです。

そうして「気軽に、手軽にロゴを手に入れて頂けるように」をコンセプトとした、ロゴ制作専門サービスsynchlogoが始まりました。
これからも、皆が気軽に手軽にロゴが手に入れられるよう、より良いサービスを提供していきたいと思います。

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